月別アーカイブ: 2020年4月

ボードウォークとトロリーショー

続き

初めてウォルト・ディズニー・ワールドに行ったとき、Wishesやニモミュージカルにハマるのは前々から分かっていましたが、予想外にハマったものが2つありました。

ディズニー・ボードウォークとメインストリート・トロリーショーです。

ボードウォークはディズニー・ボードウォーク・イン周辺のホテルエリア。
湖を臨む古き良き水辺の遊歩道が展開されています。
対岸にはヨット&ビーチクラブリゾートがあり、湖はEPCOTとハリウッドスタジオを結ぶフレンドシップボートが通ります。
一度EPCOTからハリウッドスタジオまで船に乗ってみるといいよと勧められて軽い気持ちで乗ったのですが、一発でノックダウンされ、何度も船に乗り、ボードウォークをぶらぶら散歩するようにもなりました。
元々小型船が好きなのもありますが、浜辺や大きな難破船のあるビーチリゾートと和やかな商店街のような街並みが共存し、間に小型船が走る風景に完全に心を奪われてしまったのです。
そして、ここまで心奪われた大きな理由は、EPCOTのすぐ側にあるということ。
ボードウォークに行くためにバスに乗っていたらこんなに好きになってはいなかったと思います。
EPCOTとボードウォークは歩道で繋がっており、船でも移動できますが普通は歩いて向かう距離です。
この街並みのすぐ側にEPCOTがあると感じられることがまた心揺さぶります。

一方、トロリーショーは、マジックキングダムのメインストリートUSAで公演されるショーです。
メインストリートUSAの住人が、トロリーに乗ってやってきて歌い踊る小さなショーで、キャラクターは一切出てきません。
これも最初はショーリストに乗ってるなくらいの認識で、旅程終盤に暇になったので観てみるかくらいの気持ちでした。
トロリーショーは、ショーとして洗練されているわけでもなく、多くの人がやっているなーと横を通り過ぎるようなもの。
ディズニーランドに来たゲストに向けてショーを公演しているという感覚より、そこら辺に住んでいる人がふらっと出てきて歌い踊っているような感覚が強いです。
その分、出演者のメインストリートの住人感がすごいのが、ハマったポイントでした。
昔から聞いているメインストリートUSAのテーマソングがトロリーショーでも使われているのですが、「just around the corner is Fantasyland」という歌詞が流れたときに、トロリーショーに心を奪われたのです。
ファンタジーランドの隣町に住む人々が、キャラクターも魔法もないけれど楽しく踊り歌っている光景にハマりました。

ボードウォークもトロリーショーも、古き良き街並みに人が住んでいて、その側にテーマパークの象徴があります。
また好きなものの共通点が見えてきました。
前回まとめた好きな風景は「古典的な空間と現代的な建物が並ぶ」光景。
・古典的な空間と現代的な建物が並ぶ
・古き良き街並みに人が住んでいて、その側にテーマパークの象徴があある
見比べると近いような気がしますが、お互いが真逆な気もします。
近いような遠いような…

つまり何が好きなんだろう。

つづく

好きな景色

自分はどういう世界観が好きなのかについて、最近答えが見えてきた気がして。
何か決定的なことがあればそのタイミングでまとめたいと思っているのですが、とりあえず今のところを整理して覚えておくために書き綴っておきます。
まだぼんやり考えているので、最後まで結論にたどり着かない気はしています。
何回かに分けて書くことになると思います。

小学校の社会科見学で浜離宮恩賜公園に行ったことをすごく覚えています。
日本的な庭園の背景にビル群が立ち並ぶ光景は今でも思い出すほど強烈に印象に残りました。
このミスマッチさは違和感よりもむしろ安心感を覚えました。

10年ほどたち、自力で海外に行くようになり、パリの街を見ました。
パリの街並みは美しいのですが、何か足りないと感じるのです。
もちろん、パリの市街が好きじゃないわけではありません。
美しさを感じながらも、100点を超えることはない、一目惚れして心にどんと来るような景色ではなかったのです。
同時に行ったロンドンは予想以上に好きでした。
この差ってなんだろう。

ロンドンのテムズ川には様々な橋がかかっていますが、一番気に入ったのはミレニアムブリッジでした。
テムズ川からミレニアムブリッジ越しに見えるのはセント・ポール大聖堂。
メリー・ポピンズでおなじみの荘厳な大聖堂の前にかかるのはミレニアムを記念した現代的な橋です。

再びパリで凱旋門から市外の方向を見たとき、美しく街並みが揃った市内を見てきた中で急に安心感を覚えました。
東京やロンドンにあって、パリの完璧な街並みにないものはなんだろう。
そうぼんやり考えていたことへの答えが見えてきた気がしました。

伝統的な空間に、現代的な建物があるのが好きなようです。
それはミスマッチさや違和感が好きなわけではありません。
歴史と伝統が残る世界にも現代の暮らしを感じられるところが好きなんだと思います。
凱旋門から市外を見たとき、あ、パリも人が住んでるんだと感じました。
いや、パリの古くからの街並みにも現代の暮らしがあるのは分かっているんだけれど。

古典的な空間と現代的な建物を並べたくなる、この感覚はなんだろう、次はパークで好きな景色を並べてぼんやり考えます。