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「 くまのプーさん 」 一覧

「クマのプーさん」最初の物語はクリスマスイブにデビューした

「クマのプーさん」が発売されたのは1926年10月14日。
しかし、最初の物語が公開されたのは前年のクリスマスイブでした。

「イブニング・ニュース」誌に子供向けの物語を書くよう依頼されたA.A.ミルンは、息子クリストファーに聞かせていたテディベアの物語を書くことにします。
この物語は「クマのプーさん」第1章の原型となる、はちみつを採りに行く話でした。

プーの物語は1925年12月24日のイブニング・ニュース夕刊に掲載されました。
さらに翌日のクリスマス当日には、ラジオでの朗読も放送されました。

1925年は「ぼくたちがとてもちいさかったころ」(When We Were Very Young)出版後であり、ミルンはすでに児童向け作家として有名でした。
その証拠に、一面見出しに「A CHILDREN’S STORY BY A.A. MILNE.」と大きく載せられています。
「クリストファー・ロビンと彼のテディベアについてA.A.ミルンが書いた『クマのプーさん』をイブニング・ニュース夕刊7ページに掲載。
全てのラジオ局で明日夜7:45から放送されるクリスマス番組の中でドナルド・コルスロップが放送します。」
と掲載されています。

挿絵はE.H.シェパードが多忙だったため、J.H.ダウドが担当しています。

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プー企画展「Winnie-the-Pooh: Exploring a Classic」が伝えるプーの本質

ロンドンのV&A(ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館)にて、2017年12/9〜2018年4/8まで、企画展「Winnie-the-Pooh: Exploring a Classic」が開催されています。
プーの故郷ロンドン、クリストファー・ミルンが住んだ家の近くで開催されている企画展は、プーの本質を伝えてきました。

子供から大人まで楽しめる企画展


「Winnie-the-Pooh: Exploring a Classic」は文字通りプーの原作(ディズニーでいう「クラシックプー」)の世界を巡る企画展です。
プーの家やプー棒投げなど、子供も楽しめる仕掛けが随所に施してあります。
さらに解説文も低い位置には子供向けの説明があり、「想像してみる」ことを重視する説明が多いのも特徴です。
大人向けの解説文は濃厚で、展示法と解説を合わせて見ていくと、企画者の思うプーの本質がしっかり伝わってくる内容になっています。

シェパードの原画の美しさを堪能

展示内容には、レアな「クマのプーさん」発売当初のグッズや世界展開の様子がわかる資料などもありますが大半はE.H.シェパードによる挿絵の原画が占めています。
というのも、E.H.シェパードの孫の旦那がシェパードを研究し、伝記映画「Goodbye Christopher Robin」への資料という意味も重なり画集が出版され…という近年の流れがあり、シェパードによる原画を豊富に揃えられる環境が整ったからです。
本物の絵の美しさに圧倒されっぱなしです。

プーの本質は「3つのバランス」

「Winnie-the-Pooh: Exploring a Classic」から伝わってきたプーの本質とは「3つのバランス」でした。
・現実と空想
・実物と自然
・文字と絵
3つのリアルとファンタジーを繋ぐバランスがプーの世界観を作り上げています。
企画展では原作の世界が主な展示内容ですが、この本質はディズニーアニメーション版でも受け継がれている要素です。

現実と空想


原画コーナーの最初は2枚の絵から始まります。
クリストファー・ロビンが階段を降りてくる絵と、階段を登っていく絵。
「クマのプーさん」の最初と最後の挿絵です。
クリストファー・ロビンが自分の部屋から出てきて、父親からプーのお話を聞き、また部屋へ戻っていく。
この対になった挿絵は、クリストファー・ロビンが住む現実の世界と、プーのお話が展開される空想の世界を繋ぐものです。
ディズニーでは、オープニングに実写でクリストファー・ロビンの部屋を映すことで現実と空想の世界を繋ぐ役割を果たしています。

実物と自然



一見同じようなプー棒投げのシーンの挿絵。
1枚目は下書きで、2枚目が実際の本に使われるものです。
プーたちの姿はほとんど変わりませんが、後ろの木や川の描写が減っていることが分かります。

プー原作の魅力の一つに、美しい自然描写が挙げられます。
100エーカーの森の自然の美しさは、挿絵からも伝わってきます。
シェパードは100エーカーの森のモデルであるアッシュダウンフォレストを実際に歩き、スケッチしました。

その美しいスケッチを見られるだけでイギリスまで飛んで企画展に行った甲斐があったと思いますが、プー棒投げの挿絵で見たように、実際の完成版ではその自然描写が省略されています。
主人公であるプーたちを際立たせるために、背景をどこまで省略していくのかというバランスが、プーの挿絵に大きな魅力を持たせているのです。
これはディズニーアニメーション版でも同様で、背景を美しく描きながらもセル画の効果でプーたちにスポットライトが当たっているかのようにキャラクターだけが動き出すようになっています。

文字と絵


プーは文章と挿絵が合わさって最大の魅力を発揮します。
作者のA.A.ミルンは単にシーンをシェパードに発注しただけではなく、密に連絡を取って内容を決めていきました。
その最たるものが、挿絵の配置です。

ミルンは文字のレイアウトと挿絵の配置にまでこだわり、プーを書きました。
文字と挿絵が独立しているのではなく、一体となることでプーの世界観に入り込めるようになっています。
絵だけでもなく文字だけでもない。
これはストーリーの補足としての挿絵ではなく、世界観を構成する重要なパーツであることを示しています。
ディズニーアニメーションではプーの絵本を読んでいるというメタ構造にこだわり、強風で文字が飛んでくる、ティガーが高い木から文字を伝って降りるなどの演出を取っています。


他にも、彩色版や印刷方法、未採用の原画など貴重すぎる資料が次々と並んでいます。
あの美しい大好きな絵の本物に出会える感動は格別でした。

発売は先になりますが、なんとこの企画展の図録が日本からamazonで買えます。
すごい時代だ…

Winnie-the-pooh: Exploring a Classic: the World of A. A. Milne and E. H. Shepard

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「くまのプーさん おひさまマーケット」西武池袋本店で12/6〜21開催


西武池袋本店別館2階で12月6日(水)〜21日(木)、「くまのプーさん おひさまマーケット」が開催されています。


『くまのプーさん/完全保存版』40周年ということで、同作をモチーフにしたフォトスポットと物販コーナーという形式の催事です。
今後1月の大阪をはじめ全国巡回が行われます。

フォトスポットとグッズのレポートはウレぴあ総研に書いています。
【くまのプーさん】可愛いフォトスポットの数々でプーたちと遊ぼう! 新催事「おひさまマーケット」がスタート
「くまのプーさん おひさまマーケット」にプーグッズ800アイテム集結! 大人気&マニアおすすめグッズ一挙紹介


クリストファー・ロビンになって100エーカーの森を進むのがコンセプトとのことで、フォトスポットもクリストファー・ロビンになりきれるようになっています。
ラビットの家からプーを引っ張るシーンに参加できるとか至福。
このプーの裏側にはきちんとプーのお尻とラビットの家のフォトスポットがあります。
細かいところまで考えられた設計です。


はちの巣のフォトスポットには「隠れプー」もありました。
他にも、プーがお尻のほころびを直すイラストが鏡に描かれているなど、かなりのこだわりを持って作られていることが随所から感じられるフォトスポットが続きます。

物販会場では、イベント限定アイテムを含むプーグッズを800アイテム以上取り扱い。
80ページ全て絵柄が異なるノートなど、意欲的なグッズが並んでいます。
また、「ぬりえトートバッグショップ」として、プーたちの輪郭が描かれたトートバッグに塗り絵のように色を塗って自分だけのバッグを作るワークショップ形式のコーナーも登場しています。
800アイテムがジャンルごとに整理されているので、市販プーグッズを購入するにも選びやすい会場になっています。

■会期:2017年12月6日(水)〜21日(木)
■会場:西武池袋本店別館2階=西武ギャラリー
■開場時間:午前10時〜午後9時
※12月10日(日)・17日(日)は、午後8時にて閉場。
※最終日12月21日(木)は、当会場のみ午後6時にて閉場。
■入場料:無料
■主催:「くまのプーさん」おひさまマーケット実行委員会
■監修:ウォルト・ディズニー・ジャパン
■協力:マリモクラフト
■企画:ブランネージュ

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「ぼくら ふたり」(Us Two)青空文庫に追加

図書カード:ぼくら ふたり
青空文庫に「ぼくら ふたり」(Us Two)が追加されました。

この作品は、1927年の「僕たちは6歳」(Now We Are Six)の一編。
小田島雄志・若子訳「クマのプーさんとぼく」では「ぼくたちふたり」として訳されています。

「僕たちは6歳」は「クマのプーさん」と「プー横丁にたった家」の間に出版された詩集。
クリストファー・ロビンを主人公にしながらも、プーがしっかり登場しているのが特徴です。
この「Us Two」もプーが名前入りで登場する作品。
翌年出版されるプーもの最後の作品「プー横丁にたった家」の最終章の雰囲気を感じさせます。

原語版

Us Two(from “Now We Are Six” by A.A.Milne)

Wherever I am, there’s always Pooh,
There’s always Pooh and Me.
Whatever I do, he wants to do,
“Where are you going today?” says Pooh:
“Well, that’s very odd ‘cos I was too.
Let’s go together,” says Pooh, says he.
“Let’s go together,” says Pooh.

“What’s twice eleven?” I said to Pooh.
(“Twice what?” said Pooh to Me.)
“I think it ought to be twenty-two.”
“Just what I think myself,” said Pooh.
“It wasn’t an easy sum to do,
But that’s what it is,” said Pooh, said he.
“That’s what it is,” said Pooh.

“Let’s look for dragons,” I said to Pooh.
“Yes, let’s,” said Pooh to Me.
We crossed the river and found a few-
“Yes, those are dragons all right,” said Pooh.
“As soon as I saw their beaks I knew.
That’s what they are,” said Pooh, said he.
“That’s what they are,” said Pooh.

“Let’s frighten the dragons,” I said to Pooh.
“That’s right,” said Pooh to Me.
“I’m not afraid,” I said to Pooh,
And I held his paw and I shouted “Shoo!
Silly old dragons!”- and off they flew.

“I wasn’t afraid,” said Pooh, said he,
“I’m never afraid with you.”

So wherever I am, there’s always Pooh,
There’s always Pooh and Me.
“What would I do?” I said to Pooh,
“If it wasn’t for you,” and Pooh said: “True,
It isn’t much fun for One, but Two,
Can stick together, says Pooh, says he. “That’s how it is,” says Pooh.

クマのプーさん全集―おはなしと詩

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ディズニー『クリストファー・ロビン(仮)』公開1年前まとめ 「くまのプーさん」実写化プロジェクト

ディズニーから正式に「UNTITLED CHRISTOPHER ROBIN PROJECT」が2018年8月3日に公開されると発表されました。
プー実写化の話題は出たり消えたりを経て、最近は「クリストファー・ロビン」(仮題)として、制作はほぼ確定、撮影が始まったとまで報じられていました。
ディズニーからの発表は「クリストファー・ロビンの映画で2018年8月3日」以外何も明かされていません。
現時点で外部から報じられている情報をまとめます。

成長したクリストファー・ロビンの物語

100エーカーの森と別れ、大人になったクリストファー・ロビン。
結婚し、家族もいて、サラリーマンとして働いています。
仕事や人生に疲れた彼が、100エーカーの森へと足を踏み入れます。
プーたち懐かしい友達と再び交流することで、人生で本当に大切なものを知っていく…
といったストーリーになると言われています。

主演はオビ=ワン・ケノービとエージェント・カーター

主演のクリストファー・ロビン役はユアン・マクレガー(Ewan McGregor)。
クリストファー・ロビンの妻Evelyn役はヘイリー・アトウェル(Hayley Atwell)。
ディズニーでいうと、オビ=ワン・ケノービ(スター・ウォーズ)とペギー・カーター(キャプテン・アメリカの恋人)のコンビ。
実写版だと、『美女と野獣』のルミエールと『シンデレラ』のエラ母です。
2人ともイギリス人。

他の配役もちらちら出ていますが、
クリストファー・ロビンの娘Madeline Robin役がBronte Carmichael
上司Giles(or Keith)役がマーク・ゲイティス(Mark Gatiss)(SHERLOCKのマイクロフト・ホームズ)
Ralph Butterworth役がロジャー・アッシュトン・グリフィス(Roger Ashton-Griffiths)
の3名は可能性が高そうです。

プーたちはCG

実写版とはいえプーたち100エーカーの森のキャラクターはCGで描かれます。
声優は、
プーがジム・カミングス(Jim Cummings)
イーヨーがブラッド・ギャレット(Brad Garrett)
ティガーがアラン・テュディック(Alan Tudyk)
ピグレットがニック・ムハンマド(Nick Mohammed)
と報じられています。

ジム・カミングスはプー声優を長年務めている人。
アラン・テュディックは最近の全ディズニー映画で声優をやっているおなじみの人で、ティガー役に興味を示しているという段階まで報じられています。
ティガーの声優はアニメーションではジム・カミングスがプーとの1人2役で演じているので、わざわざ分ける意味はわかりません。

FOX版とは別物

ちなみに、2017年公開の「Goodbye Christopher Robin」とは全く別物です。
こちらも実写映画ですが、フォックス・サーチライト・ピクチャーズによる史実を元にした物語。
第一次世界大戦後のロンドンを舞台に、著者A.A.ミルンと息子クリストファー・ミルン、「クマのプーさん」の誕生を描きます。

Goodbye Christopher Robin: A. A. Milne and the Making of Winnie-the-Pooh

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