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サマータイムは東京ディズニーリゾートに向いていない

東京オリンピックに向けてサマータイムが導入されるという話が出てきています。
しかしサマータイムは屋外テーマパークとの相性が非常に悪いです。
夏のパークはショースケジュールが自然条件に依存しており、時計をずらしても対応できないからです。

サマータイムは夜が遅い

サマータイムとは夏の間時計を早めるというもの。
今回日本で検討されているのは6月〜8月を軸に2時間繰り上げるものだそうです。
6/1からサマータイムが始まった場合、5/31の23:59の1分後が6/1の午前2:00になります。

サマータイムが屋外テーマパークと相性が悪い理由は夜が遅くなるということにあります。
今年の夏イベントが始まる7/9の日没時間は19:00。
サマータイムでは2時間繰り上がるので、21:00にならないと日が落ちません。
21時に日没で22時に閉園。
日没から空が暗くなるまで30分くらいはかかるので、夜のショーを公演できる時間は30分程度しかありません。

現在の夏季のスケジュールでは、19:00に日没で暗くなってきた19:35からエレクトリカルパレード。
シーでは20:05からファンタズミック!
その後Celebrate! Tokyo Disneylandが20:40と21:35の2回公演されています。
これがサマータイムになった場合、まず40分かかるエレクトリカルパレードは公演できません。
21:35(サマータイム)からランドでCelebrate!、シーでファンタズミック!を同時に公演して即閉園になります。
夏休みにこれだけしかショーができないパークは大丈夫でしょうか。

加えて、サマータイムは社会全体が2時間繰り上がるので、当然交通機関のダイヤも2時間繰り上がります。
21:35からしか開催されない夜のショーまで子供が起きていられるのか、地方ゲストの終電はあるのかという問題が起こります。
夏休みにわざわざ東京ディズニーリゾートに遊びに来ても夜のショーが観られないという人が多く発生します。

海外パークの場合

アメリカでは1時間のサマータイムが導入されています。
1時間でも夏至の頃は21時にならないと空が暗くなりません。
21時に夜のショーの1回目公演が行われるので、複数ショーを行うパークや2回公演のショーは22時半や23時に始めなければならず、公演回数も少なくなります。
ゲストが少ない冬季の方がショーの公演回数が多いという不思議な状態が起きています。
ホテル宿泊が前提の滞在型リゾートでパークが24時までやっているから23時公演なども可能ですが、東京では無理です。

昼のショーもできない

今回のサマータイム案はオリンピックの酷暑対策で導入されるそうです。
日が昇りきって気温が上がる前に朝の競技をしてしまおうということらしいです。
サマータイムで7時にマラソンを始めれば、現行時間で5時に始められるという理屈。
最近の酷暑では9:50スタートの燦水!サマービート1回目すら高気温キャンセルになる日も出ていますが、サマータイムが導入されれば現行時間7:50スタートになるので無事公演できそうです。
しかし、その後に長い長い昼間がやってきます。

現在、夏期は昼間の屋外は散水ショーしか公演せず、シアターオーリンズとドックサイドステージは16:00スタート。
昼のパレード、ドリーミング・アップ!は16:45スタートです。
これでも16時台は高気温キャンセルが起きる日もあり、夏は16時を過ぎないと散水ショー以外の屋外ショーは公演できません。
サマータイムになると、これが18時を過ぎないと公演できなくなります。
エレクトリカルパレードが公演できないサマータイムでは、アフター6パスポートで観られるドリーミング・アップ!はもはや夜のパレードです。
シアターオーリンズとドックサイドステージのレギュラーショーも公演回数が減ります。
18:00、19:30、21:00の3回公演が限度です。
代わりに午前に涼しい時間帯が増えますが、午前と夜の公演は出演者の拘束時間がかなり長くなり負担が増えます。

サマータイムによって東京ディズニーリゾートのショー公演回数が大きく削られ、それすら観られないゲストも多く発生することを危惧してきましたが、これは他の屋外施設でも一緒。
花火大会も日が落ちてから終電までの時間が2時間短くなり、開催が難しくなるものも出てくるでしょう。
オリンピックの開会式も20時スタートらしいですが、日が落ちていない状態で大丈夫なんですかね。

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ネタバレ感想『プーと大人になった僕』:プーとの思い出が蘇りクリストファー・ロビンとプーの運命に向き合う名作

『プーと大人になった僕』全米公開同日試写(はちみつの日「プー僕」日本一般最速試写)で観てきました。
名作です。素晴らしいです。
原題「Christopher Robin」の通り、「クリストファー・ロビン」とは何者なのかに向き合い、非常に心動かされる作品でした。
これまで原作方面でもディズニー方面でも深く見れなかった、100エーカーの森で過ごした「クリストファー・ロビン」とプーたちの運命を描いています。

以下、鑑賞済みを前提にしたネタバレを含む感想ですが、非常に長いです。
8000字あります。

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スター・バタフライが見せるこれからのプリンセスの姿

ディズニーチャンネルの「悪魔バスター★スター・バタフライ」、日本でも放送が進んできて、いよいよシーズン3の佳境に入ってきました。

ディズニープリンセス像の変遷はあちこちで語られています。
近年は自分らしいプリンセス像を描くことが多くなってきていますが、スターバタフライのプリンセス像はかなり先を行っています。

以降「悪魔バスター★スター・バタフライ」のネタバレが含まれます。

典型的なディズニーチャンネルアニメーション

スター=プリンセスがこの物語の大前提です。
スター・バタフライは魔法のある国ミューニ王国の女王の一人娘。
ミューニは女系の王が多く、スターは母親の後を継ぎ女王になる立場のれっきとしたプリンセスです。
しかし、スターはおてんばでプリンセスの風格など全くありません。
そこで両親はスターを地球に送り、勉強させることにしました。
地球のホームステイ先に住むのはマルコという空手少年。
スターはマルコと暮らしながら学校に通います。
たまに悪役ルードがスターが持つ魔法のステッキを狙いに攻めてきますが、スターの魔法やマルコの空手技で撃退します。

そんな、全然反省する気のないヘラクレスのような話が元々のスター・バタフライでした。
主に友情がテーマで、悪役も弱くて憎めないルードという、典型的な楽しいディズニーチャンネルアニメーションです。
ところがシーズン1のフィナーレでルードと決着が着いてしまい、シーズン2はスターに対する悪役がほぼいない形となります。
シーズン2のメインストーリーはスターのマルコに対する恋心で、サブストーリーとしてルードのその後が描かれていきました。
もはや「悪魔バスター」の部分はどこ行ったんだという感じです(原題はStar vs the Force of Evil)。

自分らしいプリンセス

「ちいさなプリンセス ソフィア」が描くように、最近は伝統に縛られない自分らしいプリンセスのやり方を求める姿が多くあります。
スター・バタフライのシーズン2では、スターが将来女王になる立場であることがはっきり見えてきます。
ソフィアは王位継承権3位(そもそもエンチャンシア王国の女性に王位継承権があるのかは不明)でなおかつ幼いため、好きにプリンセスとして遊んでいる感もありますが、スターのプリンセスとしての立場は紛れのないものです。
スターが女王になれるように魔法の勉強をする姿があちこちで描かれます。
しかし真面目に勉強する気にならないスター。
スターが魔法を使えるようになるポイントは、彼女が自分自身を深く知るということでした。
王家の歴史も知った彼女は、プリンセスが伝統的に受け継いできたイメージを壊してでも、飾らない本当の自分として生きていきたいという強い思いを見せます。

そしてシーズン3のオープニングスペシャル「ミューニのための戦い」でスターは「深く突っ込み」魔法を手に入れます。
シーズン3はついに舞台がミューニへと移り、本格的にプリンセスとしての活動を見せます。
ミューニはミューニ人(人類)と怪物にお互い偏見がありました。
しかしシーズン1から怪物と絡んでいたスターはその偏見を無くし、共に生きようとします。
かなり本格的な外交までこなすようになったスターは、間違いなく「自分らしいプリンセス像で生きるプリンセス」です。

「全ての女の子はプリンセスになれる」からの脱却

最近は「全ての女の子はプリンセスになれる」というテーマのプロモーションも多く見られますが、スター・バタフライはその先を行きます。
シーズン1の冒頭からセイント・オルガというプリンセス更正施設のエピソードがあり、シーズン4に向けてこのエピソードが深く関わってくるようになります。
最初はセイント・オルガに送られた親友のポニーを救うため潜入し、典型的なガチガチのプリンセスに洗脳される女の子たちを解放するという話でした。
これも典型的なプリンセス像を打ち破るスターの姿を最初から見せていたエピソードでした。
潜入するためにマルコもプリンセスの変装をしたのですが、解放された彼女たちはプリンセスとしてマルコを崇めるようになります。
マルコはプリンセスではなく男の子であることを言い出せずにいたのですが、シーズン3「プリンセス・クズ」で真実を告白しようとします。
そこに現れた悪役がマルコより先に男だという真実を明らかにします。
しかし解放されたプリンセスたちは、マルコが男の子であろうとプリンセスとして支持します。
もはや全ての女の子がプリンセスになれるのではなく、男の子でもプリンセスになれる時代です。

プリンセスの定義とは

ムーランはプリンセスなのか?モアナは自分でプリンセスではないと言っているがプリンセスなのか?といった、プリンセスの定義はしばしば問題になりますが、前述の通りスターは紛れもなく将来女王になる立場、プリンセスです。
でした。
シーズン3で明らかになる真実は、スターも現女王のムーンも正当な王家の血を継いでいないというものでした。
かつての女王イクリプサが怪物と結婚し怪物の子を産んだために、娘を取り替えて純血の人類をプリンセスに変えていたのです。
急に「プリンセスではない」という事実を突きつけられるも、王国のためにプリンセスに課せられた務めを果たすスター。
単なる夢見る姿ではなく、プリンセスとは何かを真剣に向きあうスターには、更なる問題が待っています。

以降シーズン3フィナーレ(日本未放送)のネタバレ

プリンセスのパラドックス

シーズン3のフィナーレでさらに物語は進み、スターの母ムーン女王の命が危うくなります。
ムーン女王が死んだかもしれないという中で、スターは暫定的に女王になります。
自分がプリンセスである正当性が失われた状態で、ムーンが生きていると信じながらも女王の立場になるスター。
国を背負う責任ある立場、プリンセスは単なる遊びではなかったことがよりはっきり示されます。

そしてプリンセスの定義と女王の責任が問われる中で、シーズン3の最後の最後、スターは彼女らしい決断を下します。
定義上のプリンセスを手放したスターの行動は、相手への思いと誠実さに満ちた自分らしいプリンセスとしての行動でした。
プリンセスらしさがプリンセスを手放させるというパラドックスの中で、真のプリンセスはどちらなのかを見せてくれました。

コミコンで公開されたシーズン4の予告では、ステッキを失ったスターが自らの手から魔法を出せるようになっています。
スターはムーンを探している様子。
ムーンは戻ってくるのか、そもそもスターたちはどうやって生きていくのか、ミューニどうなっちゃうのか…
スターがどう「プリンセス」と向き合っていくのか、シーズン4は2019年放送開始ということで、まだまだ情報は小出しにされそうです。

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ドロッセルがアーケード版ツムツムに進出


アーケード版「ディズニー ツムツム」に7月26日よりVol.18スペシャルマスコットとしてドロッセルが登場しました。
『ディズニー ツムツム(アーケード)』公式サイト

また、LINEディズニーツムツムでは「ファイアボール ユーモラス」版のドロッセルツムが7月限定で登場しました。
アーケード版は4月から予告されていました。

ファイアボール関連では、昨年12月から休養に入っていたゲデヒトニスの声優、大川透さんが復帰。
大川透 復帰のお知らせ|マウスプロモーション
ユーモラス放送後、追加の音声収録ができない状態でしたが、復帰されたことで、追加エピソードやDVD発売にも期待したいところです。

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『プーと大人になった僕』日本版予告編公開


『プーと大人になった僕』(原題:Christopher Robin)の日本版本予告編が公開されました。

本国版の予告編に比べてストーリーがわかりやすくなっています。
プーがクリストファー・ロビンの前に現れ、友達が見つからないと助けを求める
2人が100エーカーの森に向かいみんなを見つける
仕事があるからとクリストファーがロンドンに戻る
仕事の書類を100エーカーの森に忘れて行ったことにプーたちが気付く
書類を届けるため100エーカーの森からでる
クリストファーの娘マドリンと出会い一緒にロンドンへ向かう
というストーリーが明らかになりました。

イギリスではキャスト陣のコメント映像も公開されています。

ちゃっかりシャーマンも登場。

アニメーションと原作の両方を意識しつつ、新たな世界観を作り出す、極めてハイレベルなチャレンジに期待が高まります。
空想と現実がゆるやかにオーバーラップするプーの世界観に、過去と現実が加わりオーバーラップしていく、マーク・フォスター監督の手腕が楽しみです。

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