オリジナルの「プー棒投げ橋」約2000万円で落札 今後100エーカーの森で展示か
落札されたプー棒投げ橋(ポージングフォード・ブリッジ)が完成した当時(1907年頃)の写真
「プーさんの橋」競売、2000万円で落札 英 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News
Winnie the Pooh: Poohsticks Bridge sells for more than £131k – BBC News
「プー棒投げ橋」として知られる橋が競売にかけられ、13万1625ポンド(約2000万円)で落札されました。
サマーズ・プレイス・オークションズによると、予想落札額は6万ポンドほどで、予想の倍の価格になったそうです。
日本語ニュースがやや誤訳気味なのですが、今回落札されたのはオリジナルのプー棒投げ橋。
現在アッシュダウン・フォレスト(100エーカーの森)にかかっているプー棒投げ橋ではありません。
プー棒投げ橋が架け替った経緯は昨年書きましたが、今回のは1907年に建設された橋です。
「プー棒投げ橋」の危機—クリストファーとディズニーを動かした聖地の歴史|舞浜横丁
ポージングフォード・ブリッジとしてアッシュダウン・フォレストに1907年に架けられた橋は、1925年からクリストファー・ロビン・ミルンの遊び場になりました。
この橋をモチーフにA.A.ミルンが「クマのプーさん」でプー棒投げの舞台として登場させ、後にプー棒投げ橋と呼ばれるようになりました。
橋が架けられ70年経ち、観光客が増えたことで老朽化が進み、1979年に修繕を実施。
しかし老朽化の進行は避けられず、2000年に完全な架け替えが行われました。
ちなみに架け替え費用は3万ポンドとされており、今回の落札額の4分の1以下です。
この架け替えの際に、元の橋が保存されており、これが今回落札された橋です。
元の橋はケント州のペンズハーストに移築され、所有者Mike Westphalさんはケント州のオーク材で修復を行いました。
そしてこれが競売にかけられ、De La Warr卿が購入しました。
De La Warr卿はバックハーストパークを所有する貴族です。
落札者が所有するバックハーストパークは、元々プー棒投げ橋があった場所のすぐ近く。
アッシュダウン・フォレストに隣接しています。
De La Warr卿が先祖代々1076年から900年以上にわたり所有している土地で、現在は邸宅と牧場などがあり、一般公開も行われ、結婚式などにも使用されています。
落札したDe La Warr卿の父、第10代De La Warr卿(故人)は、1921年生まれ(クリストファー・ミルンの1歳下)で、クリストファーやプーと一緒に遊んだこともあった人物だそうです。
プーとプー棒投げ橋に対して非常にゆかりの深い場所とそこを所有する貴族の系譜であることがわかります。
落札されたオリジナルのプー棒投げ橋は、バックハーストパークに移設される見込みで、プー目当ての観光客を誘致する目的としても購入する価値があったのでしょう。
オリジナルのプー棒投げ橋は、アッシュダウン・フォレストを訪れる観光客に新たなプーの聖地をもたらしてくれることでしょう。
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「Disney Enchantment」ゲストの魔法を呼び起こす マジックキングダムを体現するショー
ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのマジックキングダムで新たな夜のショー「Disney Enchantment」(ディズニー・エンチャントメント)がスタートしました。
ショー内容のネタバレを含む感想です。
ウォルト・ディズニー・ワールドの存在意義を改めて示す「Magic」
Disney Enchantmentが始まる前、シンデレラ城が輝くA Beacon of Magicが20分おきに公演されています。
この初回公演は昼間の日光を受けた輝きから夜のプロジェクションマッピングによる輝きに変わる点灯式のような扱いで、アナウンスがやや長くなっています。
ここでは、明らかに「Fantasy in the Sky」「Wishes」「Happily Ever After」とこれまでのシンデレラ城での花火がセリフに含まれており、50年間のシンデレラ城での魔法が語られます。
Happily Ever Afterでは、ディズニーのたくさんの物語を見ていき、ゲスト自身のHappily Ever Afterを探そうと語られました。
その後、ディズニー作品ではHappily Ever Afterのその後、Life After Happily Ever Afterを探していました。
関連:2010年代のディズニー・プリンセス像 「Find Your Happily Ever After」から「Life After Happily Ever After」へ|舞浜横丁
そこまで達した後に語られたのは「Magic」。
ウォルト・ディズニー・ワールドは元々「The Most Magical Place on Earth」と謳っており、そもそもこのパークはディズニーランドではなく「マジックキングダム」という名前であり、50周年はその原点を掘り下げるアニバーサリーとして「Magic」を取り上げています。
一方アナハイムでは2020年からパレード「Magic Happens」がスタートし、Dreamの多かったディズニーパークがMagicに移行してきています。
夢は誰もが持って叶えるものとして分かりやすいですが、魔法は魔法使いによるもののイメージが強く、ゲスト自身の体験にしにくいものがあります。
しかし、現実社会を反映する姿勢が強く見える最近のディズニー作品でも、魔法を扱う作品は多くあります。
魔法とは、夢を叶えるための手段であって、本当は誰もが扱えるものなのです。
Magic Happensでは、これを現代の作品と古典作品を繋ぐことで表現していると感じました。
関連:魔法を再定義する「Magic Happens」の凄さ|舞浜横丁
Disney Enchantmentでも、このメッセージがより強く出ています。
オープニングから古典から現代までの魔法使いたちが次々と魔法をかけていき、ヴィランパートに移るのもエルサ、そして闇からの復帰はモアナが担います。
シンデレラ城の輝きは中央の50周年モニュメントから発せられていますが、そこに石を返すことで、魔法の根源が「心」なのも表しています。
そのメッセージはテーマソング「You Are the Magic」で歌われている上にセリフでも語られます。
Wishesが好きな身としてはHappily Ever Afterでも説明的だなと感じていたので、今回ちょっとセリフで説明しすぎだろうとは思いますが。
とはいえ、どうしてThe Most Magical Place on Earthがこんなにマジカルなのか、ウォルト・ディズニー・ワールドの存在意義を改めて示す良いショーだと思います。
新導入メインストリートUSAマッピングの位置付け
Happily Ever Afterは5年ほどで終わってしまい、過去の花火に比べると短命でした。
ディズニーが伝えるメッセージがどんどん先に進みFind Your Happily Ever Afterすら古くなっている面もありますが、最近はマッピング映像が粗く感じることもあり、技術の進歩に対してアップデートを余儀なくされたのかなと思います。
A Beacon of Magicでも現れていますが、マッピングの色彩は非常に美しくなっています。
オープニングのフローラフォーナメリーウェザーやフェアリーゴッドマザーはとても綺麗。
そしてマッピング面で大きく進化したのは、マジックキングダムで初導入された、メインストリートUSAでのマッピングです。
アナハイムのディズニーランドをはじめ、他パークでも導入済みですが、マジックキングダムのやり方は少し異なりました。
そもそも、アナハイムではお城のサイズが小さく、マッピングを見られる人数が限られます。
そこでメインストリートUSAやイッツ・ア・スモールワールド、アメリカ河のファンタズミック!会場でもショーが行われます。
一方マジックキングダムでは、スモールワールドの壁もファンタズミック!会場もありません。
代わりに大きなシンデレラ城があり、ハブも広いため、シンデレラ城が絶対的なメイン会場となっています。
メインストリートUSAの観客も、シンデレラ城のマッピングははっきり見えたうえで、メインストリートUSAのマッピングも見るわけです。
広範囲から見やすいショーに
このマッピング領域について、Disney Enchantmentは東京のマッピング方式も取り入れています。
お城の右上を利用した表現です。
東京ディズニーランドのキャッスルプロジェクションでは、お城の中央をメインの場面にしつつ、右上で追加の表現を行っています。
これは遠くからでも上部のマッピングなら見られるため、多くの人に今何を表現しているのかが伝わります。
さらに、各パークのマッピングでは、ショー前にお城の通路部分に幕を下ろして投影しやすくしています。
この部分は幕なので平面になり、投影が綺麗に見えやすい場所なので、安易に活用しがちです。
それプロジェクションマッピングじゃなくてただのスクリーン上映じゃね?というのを置いておいても、低い位置のマッピングは見えにくい。
Disney Enchantmentではこの点にも配慮し、多くのキャラクターが幕よりも上に登場します。
オーロラ姫のダンスなど、下部を水面にしてダンスを鏡写しにしており見事です。
このように、メインストリートUSAからでも格段に見やすくなっています。
さらに、マジックキングダムのお城は、左右の塔が広く、ここもマッピング領域として活用されています。
お城の近くで見ると、左右まで視界全体にマッピングが広がり、全球スクリーンの中にいるような感覚に陥ります。
ピーター・パンと空を飛ぶシーンなど顕著です。
この視界いっぱいに広がるマッピングこそDisney Enchantmentの大きな特徴だと思います。
没入感のあるマッピング
Disney Enchantmentはシーン毎にディズニーソングが流れ、それぞれテーマに沿ってディズニー作品が投影されていきます。
ここで、場面ごとにテーマカラーが設定されており、全体の色合いが次々に変わっていきます。
マッピングの色彩が非常に活かされています。
左右の塔や木々までテーマカラーを利用して没入感を高めてくれます。
花火もそのカラーに合わせて打ち上がるため、視界の左右だけでなく上部にも波及。
花火が単なる賑やかしではなく、視界全体に広がる世界の大きなパートを占めています。
ミゲルがギターを鳴らすと一気にマリーゴールドのカラーに包まれるところとかすごい。
また、シーンの切り替え時に花火の余韻まで計算されたマッピングになっているのも見事です。
そして、メインストリートUSAのマッピングも、この左右への波及効果をもたらすために利用されています。
序盤はメインストリートUSAへのマッピングが行われず、あくまでシンデレラ城の補助であることがわかります。
そして、シンデレラ城の色彩が波打つようにメインストリートUSAへと波及していき、マッピングが始まります。
シンデレラ城でのメインシーンは見やすくなりつつ、没入感を左右のメインストリートUSAがもたらしてくれているのです。
そして、A Beacon of Magicからシンデレラ城に輝きをもたらしていた光の粒が、フィナーレにして一気にお城を駆け上がり、ティンカーベルとして飛び出します。
Happliy Ever Afterでもフィナーレに向けてYou Can Flyからの見事な盛り上がりを見せてくれましたが、今回もショー前からの輝きを一気に昇華させるような演出。
そしてティンクのピクシーダストで一気にシンデレラ城が黄金に輝き、その輝きが塔やメインストリートUSA、視界全体に波及していきます。
まさに魔法に包まれた感覚です。
マジックキングダムを訪れたゲストを包み込んでくれるシンデレラ城の魔法は、誰もが心に持っている魔法を呼び起こしてくれるもの。
The Most Magical Place on Earthを体現するショーでした。
Airbnbがプーの家を再現「Bearbnb」宿泊キャンペーンをアッシュダウン・フォレストで開催
100エーカーの森にある『くまのプーさん』の家に泊まろう|Airbnbニュースルーム
Airbnbが、プーの家に泊まれるキャンペーンを開催します。
原作「クマのプーさん」発売95周年を記念したキャンペーン。
ディズニー公認イラストレーターのキム・レイモンドさんがコーディネートした「Bearbnb」は、E.H.シェパードの原画を参考にプーの家を再現。
ディズニー社もコンシューマ・プロダクツ、ゲーム、パブリッシングが協力しています。
正面は木のうろを再現。
家の構造上プーの家より横幅が広いですが、表札や呼び鈴もしっかり設置されています。
部屋の中にはダブルベッドと、中2階にシングルベッドが2台。
プーは一人暮らし(原作続編ではピグレットと2人暮らし)ですが、Bearbnbは4人まで家族で過ごせるようになっています。
鏡やダイニングテーブル、倉庫などはなく、ソファーとベッドのシンプルな構造。
壁紙も原作をイメージしたデザインです。
プーの家を再現したBearbnbですが、一番のこだわりは場所でしょう。
作られたのは、アッシュダウン・フォレストの一角。
100エーカーの森の元となった森です。
アッシュダウン・フォレストは500エーカーとかなり広く、クリストファー・ミルンがプーと過ごして実際に舞台となっているエリアとは少し離れていますが、プーの世界がそのまま広がっている場所です。
実際に、滞在中にはアッシュダウン・フォレストのガイドツアーに参加し、プー棒投げ橋で「プー棒投げ」を楽しんだり、現地で採れたハチミツを使った料理を堪能したりすることができるそう。
プーの世界観を楽しむ「ハウスルール」も定められており、プー棒投げへの参加は必須とのこと。
・ハウスルール
家の中には決して「ズオウ」を招かないでください
ハニーポットに手を入れないでください
午前11時には「ちょっとした」おやつを楽しみましょう
プー棒投げは必須です
昼寝は何度してもOKです
ルー、ティガー、イーヨー、ピグレット、プーさん以外のペット同伴は禁止です
ハチを怒らせるので禁煙です
宿泊は、1日1組の計2組限定で、9月24日と9月25日に1泊£95で提供。
新型コロナウイルスに関するガイドラインに沿うため、イギリス在住者のみ対象です。
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- ディズニーチャンネル - by poohya
「夢の通り道」2021年9月で終了
【ウォルトが遺した想いとともに…】
本日9月19日(日)21:54~放送の「夢の通り道」(日本テレビ)は、東京ディズニーシー『ウォルト・ディズニー』~アメリカ「ウォルト・ディズニー・ファミリー・ミュージアム」~編です!https://t.co/5Y5Yyt6J10
※「夢の通り道」は次回9月26日(日)で最終回となります pic.twitter.com/LbPzA1X87c— 東京ディズニーリゾートPR【公式】 (@TDR_PR) September 19, 2021
「夢の通り道」が2021年9月26日(日)で最終回となると発表されました。
夢の通り道は2006年4月、シー5周年にスタート。
毎週日曜日に放送される東京ディズニーリゾート(OLC)一社提供の短い番組で2008年の25周年から放送時間が上がり21時台最後へ。
15年半、789回で終了となります。
「夢の通り道」公式HPでは過去の放送内容が全て掲載されており、これが残るのか心配です。
過去の放送内容
映像はDisney+あたりに残してほしい。
Disney+日本で10/27にスターを追加、4Kやドルビーにも対応 月額990円に
Disney+(ディズニープラス)に新たなコンテンツブランド、スターを追加し10月27日よりサービスを拡大|ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社のプレスリリース
日本のDisney+(ディズニープラス)がようやく完全版になります。
2021年10月27日より、ディズニープラスに新たなコンテンツブランド「スター」を追加。
20世紀スタジオ(旧20世紀FOX)を中心としたラインナップが加わります。
新たに対応デバイスとしてゲーム機が追加。
4K UHDの映像提供、5.1チャンネル、およびドルビーアトモス対応のオーディオ機器に対応。
7人まで一緒に視聴を楽しめるGroupWatchやキッズプロフィール、プロフィールPIN(暗証番号)などペアレンタルコントロール機能も提供開始となります。
価格は月額990円(税込)に。
ドコモを通さないweb入会を導入。
各種アプリストアからも入会可能になり、Apple App Store経由で入会の場合は月額1,000円(税込)となります。