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東京ディズニーリゾート スペシャルプログラム #d23ej

TDHで行われた展覧会もそうですが、東京ディズニーリゾートというより東京ディズニーシー スペシャルプログラム。
ランド要素は一切出てきません。

まずは上西社長とアンバサダーの今枝さんからのプレゼンテーションです。
シー15thについての発表がありました。
展覧会に出ていた情報が多かったため、プレゼンテーション中の新要素としてはアウト・オブ・シャドウランドのイラスト2枚くらい。
マーベル ツムツムといい、せっかくプレゼンテーションでの発表枠を持っているのに展覧会で地味に先出ししてしまうのはもったいないと思いました。
米expoのようにプレゼンテーションでの発表と同時に展覧会での詳細展示も追加、という形だと盛り上がるのに。
d23ej自体が「新情報」を全く意識していないため仕方ないですが。

とはいえ展覧会での15th展示は説明文字数が少なく、上西社長による言葉での説明で補われた情報もありました。
ハーバーショー「クリスタル・ウィッシュ・ジャーニー」は担当者のコメント動画つき。
クリスタル・ウィッシュ・ジャーニーの責任者はシニアゼネラルプロデューサーの辻則孝さん。ハピネス・イズ・ヒア、ワンス・アポン・ア・タイムを担当された方です。
15thのキーアイテムとなるクリスタルの説明では、「ミッキーのクリスタルは透明。ミニーの赤、ドナルドの青、グーフィーの緑が合わさり、光の三原色のように透明のクリスタルが生まれる」というバックグラウンドストーリーも紹介されました。
この時には脱線話程度で、まさかこの後のショーの伏線になっているとは思いもしませんでした…
ところでこのプレゼン中のBGMがアクアスフィア・デイでした。しかもステレオサウンド。

そして、お待ちかねのスペシャルショーがスタート。
プレゼンテーションが終わり、ショーという流れは2年前と同じ。
今回は、今枝さんの進行でショーが始まります。

東京ディズニーシーの中央にそびえるプロメテウス火山はどの港からも見える、時空を超越した存在。
その地中には、様々な色に輝くクリスタルがあります。
冒険とイマジネーションの海を訪れる人達の思い出の結晶です。

最初はポルト・パラディーゾ・ウォーター・カーニバル。
ストーリーテラーによるダニエラ姫の物語から始まります。
ポルト・パラディーゾから船を進め、ケープコッドへ。
そこでは時折楽しいお祭が開かれていました(懐かしい映像)。
しかし、彼らは嵐に悩まされていました。
そんな彼らが夢見た未来がポートディスカバリー。
ストームライダーのコスチュームのダンサーとグーフィーが登場。
ストームを消す研究は、キャプテンスコットとデイビスのおかげで大成功。
我々はさらなる未来に向かって新たな研究に着手することになったが、人々はストームライダーの功績を決して忘れることはないでしょう。

すごい。
これこそ永遠に完成しないパークの姿です。
永遠に完成しない冒険とイマジネーションが見事に示されました。

ストームライダーは嵐の中へ。
嵐を抜けたグーフィーはロストリバーデルタにいました。
ここはミスティックリズム。
ここでグーフィーは緑色のクリスタルを受け取ります。

舞台は変わり、アラビアンコーストへ。
ここで登場したのはボンファイアーダンスのMC2人。
客席をぐるぐる周るという当時のネタを早く再現するためだけにアンフィシアターのせりを回しました。
今回のd23ejでアンフィシアターのせりを回したのはこの部分と劇団四季だけ。無駄な気合。
伝説のあれを披露する、と一瞬何をするのかな?と思わせて、「我々は期待を裏切りませんよ」とボンファイアーがスタート。
後々考えるとアラビアパートだけストーリーから浮いているのですが、まあそんなの関係なくね。
2年前は参加ダンスコーナーとしてまとめて踊りましたが、今回はショー毎に突然踊ります。外人の偉い人達はどういう気持で見ていたんだろう。これが日本のパークヲタたち。

続いてマーメイドラグーン。
アリエルのシーサイドトレジャーにのせて、参加ダンス。このダンスは記憶に無いのでたぶんオリジナル。
ファッショナブル・イースターのダンサーとチップとデール。
その繋がりでロストリバーデルタのファッショナブル・イースター。
来年ファッショナブルないんだった。
ファッショナブルのドナルドとデイジーも登場して、イースター再現。
ここで、「自分たちを繋ぐもの」として、ドナルドに緑色のクリスタルを渡します。

そしてアメリカンウォーターフロント。
ミッキーとミニーがドックサイドステージでの思い出を振り返ります。
ウォーターフロントパークでもたくさんのショーがありました。
その中でもミステリアス・マスカレードが登場。
MC2人がニューヨーク市保存協会の制服で登場。
ハロウィーンフェスティバルの思い出を語ります。
あの夜を覚えている人はほとんどいないらしい。ミッキーは覚えていてもミニーは覚えていないらしい。
そこで、もう一度再現することに。
ショーが始まるといきなり全キャラ登場。豪華。
そして参加ダンス。客席側には骨も登場。
ところでどれくらいの人数が一発で踊れていたのでしょうか。
ここで、ミニーは赤いクリスタルを受け取ります。

メディテレーニアンハーバーは夜。
海を吹く風だけが知っているあの物語が帰ってきました。
ブラヴィッシーモ!スタート時に行われた伝説のダンサーによるSwept Away。
アンフィシアターは元々シルク・ドゥ・ソレイユ劇場なのでこれが似合う。
BBB?のシンガーによる生歌。

他にもハーバーショーはたくさんの思い出がありました。
We Go On。
シーのカウントダウンで使われた島田歌穂版です。
この時点でオープニング、パークメドレーとd23ejで3度めのWe Go On。
We Go Onの終わりに輝きだしたクリスタル。
ドナルドとグーフィーもクリスタルに導かれてハーバーにやってきます。
みんなの心を繋いだリズム…レジェンド・オブ・ミシカです。
手拍子のタイミングが完璧な会場。

リズムによってクリスタルの光がひとつになりました。
あの古びたコンパスのように、透明のクリスタルはこれからの航海を導いてくれるもの。
再びポルト・パラディーゾ・ウォーター・カーニバル、かとおもいきやエテールノ。
ここで様々なキャラクターが登場します。
シー・オブ・ドリームス、ビー・マジカルのメドレーにのせてアンバサダーが15年間の旅を語ると、、、
15thテーマソングが歌われ、15th衣装のキャラクターが登場!
正直、15thテーマソングの記憶が全くありません。
衣装はかわいいなと思った記憶がぼんやりあります。
それほど尋常じゃない空気に包まれていたショー。
15thテーマソングは結構長めだったのかな?
とにかく上西さんも再登場し、みんなでせり下がってショーは終わりました。

今回もTDR公演のみ「この後もD23 Expo Japanで素敵なひとときをお過ごしください」のスピールつき。
WDJに対してOLCが助走をつけて本気で殴りにいく、非常に気合の入ったショーでした。
前回は30th期間中ということで、30年間のショーを順番に振り返っていくリメンバー・ザ・ドリーム特別版でしたが、今年はそれを超えたもの。
シー15年間の思い出をショーに限らずアトラクションまで入れて振り返り、それを現在の視点で見たもの。
7つの海での冒険が描かれるシーにおいて、現在もそれぞれの国で生活が行われていて、物語は進み続けていく様子が示されました。
それぞれの思い出がクリスタルとなり、思い出が未来への航海を導いてくれる。
15thは振り返るアニバーサリーではなく未来へのアニバーサーリーという上西さんからの説明がありましたが、その意味をきちんと教えてくれたショーでした。
プレゼンテーションがショーの伏線となり、ショーがプレゼンテーションの具体的な説明となる。
そして、このショーが来年始まる15thのプロローグとなる。
プレゼンテーションとショーの関係性としてこれほどまでに美しい解があるでしょうか。
d23ejのショー+プレゼンテーションという体形を徹底的に活かした、見事としか言いようが無いショーでした。

TDHでのTDS展で、センター・オブ・ジ・アースのイマジニアが「クリスタルは水が長い年月をかけてつくりあげたもの」と述べていました。
世界で唯一、海をテーマにしたディズニーパークが15年をかけてつくりあげてきた思い出の結晶がクリスタル。
アニバーサリーのコンセプトがここまで深く語られ、感覚として体に入ってくることははじめてです。
クリスタル・ウィッシュ・ジャーニーーが持つ意味が分かった状態で迎えるアニバーサリーが楽しみ。
過去を振り返ると未来が楽しみになる、ディズニーパークが持つべき素晴らしい希望的未来を体験しました。
ディズニーファンでいること、日本で東京ディズニーシーに通えることの素晴らしさ、ありがたさを感じました。
このレポを書いている途中にも涙が出てきました。
ありがとう。

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