*

「 くまのプーさん 」 一覧

ONETOPI「くまのプーさん」2012年10月~の投稿一覧

OT_icon_73x73_pooh
ONETOPI終了のご挨拶:ONETOPI事務局通信:ITmedia オルタナティブ・ブログ
2014年8月29日15時をもってONETOPIのサービスが終了します。
プーやはONETOPI「ディズニー」「くまのプーさん」のキュレーターとして@dis_1topi、@pooh_1topiに投稿してきました。
今回のサービス終了に伴い、2012年10月~現在まで使われている1topi.jpへのリンクが消滅し、Twitter上からリンクに飛ぶことが不可能になります。
ここに、2012年10月16日~2014年6月17日までの全262投稿をログとて残します。

@pooh_1topiは今後もひっそりとプーのニュースを流していきます。
ディズニーニュースは@maiyokoをご覧ください。

?????

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

熊のウィニー誕生100周年、貴重な写真が公開。

ちょうど100年前の1914年8月24日、カナダの獣医将校ハリー・コールボーン中尉が乗るウィニペグからの軍用列車は、ホワイトリバー駅に停車しました。
ここでハリー・コールボーンは一匹の黒い小熊に出会いました。
この小熊を20ドルで買い取ったハリー・コールボーンは、獣医としての赴任地だった地名から小熊を「ウィニペグ・ベア」のちに略して「ウィニー」と呼びました。

熊のウィニーは獣医連隊の公式マスコットとして隊の人気者となりますが、第一次世界大戦の激化によりロンドン動物園へ預けられ、終戦後正式に寄贈されました。
クリストファー・ミルンはロンドン動物園でウィニーと出会い、自分のテディベアに彼女の名を授けたのでした。

londonzoo
「ウィニー・ザ・プー」名の由来、熊の「ウィニー」が名づけられて今日で100年となります。
ウィニーが買われた当時、生後7ヶ月でしたから、ウィニーが生まれたのは1914年1月頃。今年が生誕100周年です。

これを記念し、canada.comがウィニーとハリー・コールボーンの貴重な資料を公開しています。
Photos from the real Winnie the Pooh’s 100th anniversary | canada.com
これらは、トロントのライアソン大学で11/7~12/7まで開催される企画展”Remembering the Real Winnie: The World’s Most Famous Bear Turns 100″で展示される資料です。

熊のウィニーに関する解説はこちらをどうぞ。
クマのウィニーの物語”Finding Winnie”が映画化|舞浜横丁
プー聖地巡礼ガイド 7 -名の由来クマのウィニー|舞浜横丁

追記(8/25)
100周年当日、カナダのテレビ局CTVでウィニーが取り上げられました。
Soldier adopted bear that inspired Winnie-the-Pooh 100 years ago | CTV Winnipeg News
100 years of Winnie the Pooh | Globalnews.ca
Winnie the Pooh 100 years later: The real story of Winnie the bear | CTV News
なんとロンドン動物園に住んでいたウィニーを記録した映像も(1:13~)。
ウィニーの映像が残っていたとは。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

『くまのプーさん展』詳細解説をコンフェティに書きました

DSC_0105

連日にぎわっている『くまのプーさん展』
いよいよ25日(月)までの開催となりましたが、この展覧会にはある重要な問題があります。

図録が、売っていない。

なんと悲しいこと。
しかもこの展覧会、説明文が非常に少ない。
何を観ればいいのかよく分からない…

というわけで、conфetti(コンフェティ)で書きました。

第1章 クマのプーさん原作の世界
第2章 ディズニーとの出会い
第3章 ディズニープーの展開
第4章 広がり続けるプーの世界

4部構成、個人的に観るべきポイントも説明しています。
プー展の資料をここまで出している場所は他にないと思います。

これからプー展に行くという人も、行ってきたという人も
そしていくかどうか迷っている人も
プーの魅力を味わってみてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

くまのプーさん展の大人な楽しみ方

銀座松屋で開催されている『くまのプーさん展 WINNIE THE POOH EXHIBITION』

poohexh

今まで見たこともないような非常に貴重な資料も多数展示されており、大興奮の内容でした。
ひとつ残念だったのは図録が販売されていないこと。
というわけで、図録代わりにプー展のポイントを全て紹介していこうというものをコンフェティにて公開予定。お楽しみに。

こちらでは、「裏くまのプーさん展」として、プー展の大人な楽しみ方を紹介します。
プーの絵や資料を見ても何が貴重なのか分からない、という方にも、プーというキャラクターが作り上げた文化が分かる展覧会の楽しみ方です。

●真のテーマくまのプーさん物販展
ディズニー夢と魔法の90周年展など、展覧会より物販の列が長いというディズニー系展覧会。
プーも毎年「はちみつの日(8/3)」付近にハニーガーデンパーティーなど物販イベントを開催しています。
そんなプーが単独で行う企画展。その中身はプーが築き上げたキャラクターマーチャンダイズ展となっているのです。

プー≒JASRAC
2000年頃の大ブーム時にはミッキーを超えるグッズ販売量を誇ったプー。
彼が一年間で稼ぐ全世界印税は、JASRACの年間著作権使用料と同じくらいと言われています。
プーがこれほどまでに大きな利益を生み出すまでの歴史を見ていきましょう。

ディズニー史上最強の原作
恐らくプー以上に原作の存在が大きいディズニー作品はないでしょう。
原作風のプー「クラシックプー」はプー物販の中でも人気シリーズ。
そんなクラシックプーが生まれた原作の世界が紹介されているのが展覧会の序盤です。
プーが作られた同時期同メーカーのテディベアが展示されているほか、現在ニューヨーク市立図書館に展示されているプーたちの写真を紹介。
以前より増したクラシックプーの人気に合わせ、以前の展覧会よりも大きく詳しくなったプー原作の世界を見てみましょう。
また、邦訳者石井桃子の紹介も今回の大きな特徴の一つ。
彼女が訳したミルン自伝などが紹介されています。もちろん物販コーナーで販売中。
また、最近石井桃子訳以外のプーが出版されていることも記憶に新しいニュースです。

ディズニープーを作った人々
ブームに乗っかれ。今年のディズニーのテーマはこれでしょう。
ウォルト・ディズニーが手掛けたディズニープー、娘ダイアンの愛読書だった英国児童文学をアニメ化。シャーマン兄弟による楽曲。
プーがメリー・ポピンズと非常に関係の深いという事実がこの展示の背景にあります。
さらにプーはナイン・オールド・メンが手掛けました。あちこちに書かれている「舞台裏」を読めば彼らが強調されていることが分かります。
伝説のアニメーターによる仕事は次世代のアニメーターの憧れとなり、2011年のプー激情版へと繋がります。
そしてこの作品で音楽を誕生したのがアナと雪の女王のロペス夫妻でした。

どの作品を紹介するか?
『完全保存版』(「プーさんの大冒険」ではない!)を成す3短編から順に紹介されていきます。
貴重なセル画やコンセプト・アートが並びますが、今回多いのが「プロモーション用アート」。
実際の作品ではなく、パッケージなど商品化の際に使われるイラストが多く展示されています。

さらに注目は紹介されている作品。
『完全保存版』と『プーさんとイーヨーのいちにち』、さらに『ティガームービー』と『ピグレット・ムービー』のスケッチが展示されています。
今年BD化された『ルーの楽しい春の日』や、『はじめましてランピー』の資料が一切ありません。
ランピーというキャラクターはこの展覧会には存在しないのです。もちろん物販にも。
プーの物販における経歴のみが紹介されている展覧会、どこを見せてどこを見せないのかに注目です。

やたら多い「コミック」
プー商品が並ぶ部屋、世界各国で発売されたプーグッズが並びますが、特に面積をとっているのがコミック。
さらに、多数のスケッチが並ぶ部屋には数枚だけ、コミックのみに登場するキャラクターのスケッチが展示されています。
実は、最近人気のシリーズに「コミック・プー」というものがあります。
プーがコミックタッチで描かれたグッズが人気なのです。そのシリーズの元となったのがこのコミックたちでした。

●強調されるのは広がるプーの世界
非常に古く貴重なプー商品が並ぶ中、パークで実際に使用されていたプロップス(WDWニューファンタジーランド工事でなくなったもの)やプロモーション用フィギュア、そして各国版のプー商品が紹介されています。
さらに、プー展覧会恒例、様々な著名人がプーをテーマにした作品を披露。
プーが様々な分野へと広がっている様子が伝わってきます。

あらゆる種類のグッズが作られるプー
そんな広い世界がどのようにして生まれたのか、プー商品化のヒントとなったプーの歴史が詰まった展覧会がこのくまのプーさん展です。
そこにはランピーも整形されたクリストファー・ロビンもいません。
ミルン親子の辛い人生も、原作派による問題も、スレンジャー社との裁判もありません。
2014年現在におけるプーの輝かしい歴史だけが集められた企画展、何があって何が無いのか見ていくとプーの影に潜む大人の世界が見えてきます。

プーの本当の世界をみるにはこちらがおすすめ。
ディズニープーの歴史と資料が詰まった
“The Art of Winnie the Pooh” プー展でも展示されている本です。
原作の歴史が分かりやすくまとまった
『クマのプーさん 世界一有名なテディ・ベアのおはなし』

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

『クマのプーさん 世界一有名なテディ・ベアのおはなし』

8/3は「はちみつの日」。
毎年この日に合わせてプー関連のイベントが行われます。
今年は8/6から「くまのプーさん展」がスタート。
「くまのプーさん展」8/6~松屋銀座で開催。約1年半かけ全国巡回。 | 舞浜横丁
いつも以上に大きなプーのお祭りになります。

そんなプーの魅力と歴史で溢れる夏、プーに対する知識を深めるおすすめの一冊をご紹介します。

51e9KxB1cgL._SL500_AA300_
クマのプーさん 世界一有名なテディ・ベアのおはなし

原題:The Life and Times of the Real Winnie-the-Pooh

昨年出版されたこの本はハートフィールドに住み、そこにあるプーの歴史と文化を残すために活動しているシャーリー・ハンソンの著書。
(ハートフィールドミルン一家が住み作中で100エーカーの森となった場所)

これまで、原作クマのプーさんの背景を知るためには、主にミルン親子の伝記が用いられてきました。
プー原作に関する代表的な資料は以下の通りです。
『今からでは遅すぎる』
A.A.ミルンの自伝。100エーカーの森を成すミルン少年時代やミルンの考え方が分かるが、プー及び児童文学に関する記述はほとんどない。
『A.A.Milne His Life』
アン・スウェイトによるミルンの伝記。非常に詳細でプーに関する記述も多い。邦訳版がない。
『クマのプーさんスクラップブック』
上記アン・スウェイトが取材中に見つけたミルンに関する資料をまとめたもの。
『クマのプーさんと魔法の森』
クリストファー・ミルンによる自伝。彼がハートフィールドで過ごした時期の回想や、プーによって苦しめられた後の人生について語られている。
『クリストファー・ロビンの本屋』
クリストファー・ミルンが本屋を営む過程や娘(小児麻痺であった)についての自伝。プーによる影響がより語られている。
このように、参考にすべき本はいくつかありますが、分厚い本を読んだ結果プーを取り巻く環境がなんとなく分かってくるといったものでした。

ミルン親子についてそれぞれみていくのではなく、プーという一体のテディ・ベアを通して親子の物語やプー現象の経緯を見ていく、プーに対する伝記として書かれたのがこの本です。

プーというぬいぐるみがどのように作られたのか、から始まり、クリストファー・ミルンの幼少期、プーが出版される過程、それの反響、後の親子に与えた影響、そしてプーが世界に与えた影響までプーの歴史がコンパクトにまとまっています。
プーの原作について知りたいという人にとって入門書であり、プーに関する十分な量の知識を与えてくれます。
プーについて既に知識を有している人にとっても、ファーネル社によるプーの誕生や、最近の原作関連の出来事など、新たな知識を得られるものでしょう。

世界有数の人気キャラクター、くまのプーさんがどのような歴史を辿り、どのような影響を与えてきたのか。
是非みなさんに読んでいただきたい一冊です。

第1章 あるクマの誕生
世界一有名なテディ・ベアとなるプーの誕生について、プーのメーカーであるファーネル社の歴史から辿っていく。
20世紀初頭に生まれたテディ・ベアの歴史から、あまり触れられることのないファーネル社の成り立ちまでがまとめられている。

第2章 一歳のバースデー・プレゼント
プーはクリストファー・ミルン1歳の誕生日プレゼントとして贈られた(だからクリストファー・ロビンが100歳のときプーは99歳)。
プーが買われたハロッズの当時の地位について述べられている。
尚、A.A.ミルンの妻ダフネはお嬢様として生まれ育っている。

第3章 ムーン、ブルー、ダフ、ヌーの紹介
A.A.ミルンの少年時代から、ダフネとの結婚、息子クリストファー・ミルンの誕生までを一気にまとめている。
クマのプーさんはクリストファー・ロビンとプーの物語だが、その背景には父ミルンの少年時代の思い出が色濃く反映されていると言われている。

第4章 彼らがとても小さかったとき
プーの思想的背景を探る。
プーは誰の物語なのか。そして彼らの人生にどのような影響を与えていったのか。
原作背景を捉える上で最も重要な部分である。

第5章 ウィニー・ザ・誰(フー)?
なぜウィニー・ザ・プーという名前なのか?
白鳥のプーと熊のウィニーの紹介。

第6章 プーさんと仲間たち
ミルン一家がハートフィールドに構えた別荘コッチフォードファームにおける社交生活を綴る。
A.A.ミルンの文学界における地位とクリストファーの性格が伺える。『クマのプーさんと魔法の森』に近い。

第7章 ロンドンのおでかけ
時は戻り、クリストファー・ミルン幼少期におけるロンドンの家での生活について。
“プーもの”では2冊の詩集に現れるクリストファー・ミルンの日々が分かる。

第8章 ハートフィールドの我が家
ミルン一家がハートフィールドに別荘を構えるお話。
100エーカーの森が生まれる瞬間である。

第9章 プー横丁
ハートフィールドでのクリストファー・ミルンの日々。
直接的にプーの物語が生まれるのがこの部分であり、一般的な原作知識として最も重要な部分となる。

第10章 彼の指は風のようにページを吹き渡る
挿絵画家E.H.シェパードについて。
プーがついに出版される。

第11章 勢いに乗るプー
プー発売後、クリストファー・ミルンが少年だった時代。
ナニー(乳母)と別れ、少年時代を終わらせたとき、物語と同様クリストファー・ミルンはプーから離れていく。

第12章 停滞期
現在まで続く著作権騒動のはじまりとなる、スレンジャー社との契約から始まる。
プーはアメリカにも進出し、その人気に(特にダフネは)喜んでいた。
ナニーがいなくなり、A.A.ミルンとクリストファーは共に遊ぶ良好な関係を築いた。
全てが狂い始める直前の物語。

第13章 戦争と平和
ミルン親子の関係が崩れるきっかけは第二次世界大戦だった。
この頃から父親とのキャリアの違いに苦しめられるクリストファーだったが、同時にプーの名声が厄介になる。
親子は決定的な仲違いをすることとなる。

第14章 アメリカとエリオット・グレアムの時代—-移民たち
一方プーはアメリカで第二の人生を過ごし始めていた。
ここでは、プーのアメリカでの人生のマネージャーとなったエリオット・グレアムについて詳細に述べられている。
クリストファー・ミルンから別れ、新たな人生を歩み始めたプー。
これ以降のプーの歴史について詳細に述べられている本は大変価値があり、既に原作知識のあるプーファンにとっても貴重な文献となる。
故郷英国ではA.A.ミルンが死去し、その数か月後、クリストファーには娘クレアが生まれる。

第15章 スターのプーさん
プーがついにディズニーの手に渡る。
他の著書と異なり、ここではディズニープーについても割と中立的に書かれている。

第16章 里帰り
エリオット・グレアムとの巡業の中、プーは3度故郷に戻っている。
尚2度目の里帰りは著者の働きかけによるものである。

第17章 混乱
プーはついにその住居をニューヨーク市立図書館とし、隠居生活を始める。
世界中の学者がプーに関する研究を行っており、著名ないくつかの本が紹介されている(おすすめはしない)。

第18章 プー横丁にたった店
ミルン一家が去った後のハートフィールドを追う。
アッシュダウン・フォレスト存亡の危機に対し、クリストファー・ミルンまでもが動く。
観光地化されていない聖地となるハートフィールドが、どのように現代を迎えたのか。そしてプーコーナーの誕生を見る。

第19章 慈善家プーさん
巨額の富を生み出しているプー、ここでは彼による慈善活動が紹介されている。
著作者のための王立文学基金を代表とするミルン基金の他、様々な活動におけるプーの役割が列挙されている。
文学、教育関連はもちろんだが、クリストファー・ミルンの娘クレアが小児麻痺だったことから障害者のための基金も多く存在する。

第20章 ネット検索—-「プーグル」
ネット検索で出てくる小話集。

第21章 ぼくを忘れないで
プーに関わった人々は亡くなっていった。
「ふたりのいったさきがどこであろうと、またその途中にどんなことがおころうと、あの森の魔法の場所には、ひとりの少年とその子のクマが、いつも遊んでいることでしょう。」
プーの歴史と功績を振り返りながら、クリストファー・ロビンが100歳を迎えようとしている今を見る。

おまけ
英国プー聖地紀行
第1回 プーの故郷、英国への旅
第2回 ロンドンからハートフィールドへ
第3回 伝説のお店プー・コーナー
第4回 Pooh Bridge(プー棒投げ橋)
第5回 魔法の場所、ギャレオン・ラップ
第6回 プーが生まれた場所、ハロッズ
第7回 名の由来クマのウィニー

  • このエントリーをはてなブックマークに追加