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Disney+『スターガール』とグレース・ヴァンダーウォール

Disney+で『スターガール』を観ました。
米+で3月に配信された実写のオリジナル映画で、日本版Disney+ではローンチタイトルになりました。

物語は簡単に言えば不思議ちゃんが巻き起こす一時のファンタジーチックな世界です。
言ってることは個性を失わないということで、今の時代にディズニーが出すメッセージとして順当。悪く言ってしまえばベタ。
しかし、普通の作品だと切り捨てるのはもったいないくらい、スターガールの主演が醸し出す只者ではない感があります。

というわけで以降は感想というよりほとんど主演のグレース・ヴァンダーウォールの話です。
本編のネタバレはありません。

本編を観た後に原作も読みました。
原作では2人とも父親がいて、またディズニーは勝手に父親殺したのかと思いました。
大きな変更点としては、1本の映画にまとめるためにエピソードをかなり端折っており、バスケの部分がフットボールに統合されている辺りは短く分かりやすくなっていますが、馴れ初めや終わり方もかなり変えられており、もはや原作はエッセンス程度と言っていいかもしれません。

ディズニー版ではレオがいきなりいじめられたのに対しスターガールはいきなりみんなの心を掴んでいて、とにかくスターガールの圧倒的ヒロイン気質によって映画が成立しています。
それを可能にしたのが、主演のグレース・ヴァンダーウォール。
16歳のシンガーソングライターで、女優デビューにして映画初主演。
スターガールは原作でもウクレレを弾き、グレース・ヴァンダーウォールもウクレレを弾くシンガーソングライターなので、ウクレレがキャスティングの理由だと思いますが、それ以上にスターガールのヒロイン感に合っていました。

グレース・ヴァンダーウォールはアメリカのオーディション番組America’s Got Talentに12歳で出場。
学校の友達すら彼女が歌を歌うことを知らないくらい無名だった彼女は、1曲で会場を魅了し、審査員が1シーズンに1度しか使えないゴールデンブザーを獲得、そして優勝を果たします。


このときの映像を見ていると彼女が完全にスターガールです。
スターガールが一気に学校を盛り上げた最初のチアリーディングのシーンのように、この世界に奇跡や魔法があると信じさせてくれる存在として、彼女の心から出た歌が周りを大きく変えていきます。
むしろスターガールよりグレースの方がヒロインの物語、いわゆる“シンデレラストーリー”として完璧すぎます。

アメリカの観客ならあの番組のあの子かってなるのかな。
本人のバックグラウンドが知られていてもいなくても、奇跡や魔法を体現する存在として映画の根幹を担っていたと思います。

彼女は映画のエンドクレジットの最後に「Today and Tomorrow」という曲を歌っており、これは映画撮影中に制作されたものだそう。
公式サイトに歌詞と対訳が載っています。
インフォメーション | グレース・ヴァンダーウォール | ソニーミュージック オフィシャルサイト

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Disney+実写版『わんわん物語』を観た

ディズニープラスがついに日本でもローンチされました。

アニメーションの実写化プロジェクトとして劇場公開ではなくDisney+ローンチ作品になった『わんわん物語』。
一度入れば生涯契約しそうなディズニーファンを確実に掴むセレクトですね。
基本的にアニメーション版のストーリーをほぼそのまま再現する実写化です。
実写版ですが犬が主人公の話なので、ほとんどが吹替です。

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『ムーラン』『ブラック・ウィドウ』公開延期、MCUは全作後ろ倒し

ディズニー映画の公開延期が一気に発表されました。
本国では公開中だった『2分の1の魔法』は、これ以上の劇場収入を諦め、なんとDisney+配信がスタート。
公開前の作品は軒並み延期されています。

3/27公開予定で延期されていた実写版『ムーラン』は7/24
5/1公開予定だった『ブラック・ウィドウ』は11/6
7/24公開予定だった『ジャングル・ブック』は、『ムーラン』に押し出され1年後、2021年7/30の公開に。

日本では『2分の1の魔法』『ムーラン』『ブラック・ウィドウ』の公開延期が決まっており、延期後の公開日は未確定の状態です。
今後『ジャングル・ブック』の公開延期も発表されるのでしょう。

6/19公開の『ソウルフル・ワールド』、11/25公開の『Raya and the Last Dragon』は変更なし。

そして、5/29公開予定だった『アルテミスと妖精の身代金』は劇場公開を行わず、Disney+配信になりました。
元々2019年公開予定が『マレフィセント2』と入れ替えられ、変更されたせいで劇場公開できないという不憫な結果に…
アルテミス・ファウルは2019年秋に日本公開も予定されていましたが、これもなくなるのでしょう。日本はDisney+もないけれど。

『ブラック・ウィドウ』は11/6に延期されましたが、元々11/6は『エターナルズ』の公開予定日。
21/2/12 Eternals
21/5/7 Shang Chi and the Legend of the Ten Rings
21/11/5 Doctor Strange in the Multiverse of Madness
22/2/18 THOR: Love and Thunder
22/5/6 Black Panther 2
22/7/8 Captain Marvel 2
全て1作ずつ公開日が後ろ倒しになりました。
MCUは公開日が詰まっているため、フェーズ4全体に大きな影響が及んでいます。

追記(4/14)

ソウルフル・ワールドとRaya and the Last Dragonの延期も発表されました。
Rayaが予定されていた11/25にソウルフル・ワールドが移り、Rayaは3/12となります。

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松たか子さんがアカデミー賞授賞式でInto the Unknown歌唱

第92回アカデミー賞授賞式で、イディナ・メンゼルをはじめ世界でエルサの声優を務めた10人が集結、「Into the Unknown」を歌唱しました。
デンマーク、ドイツ、ラテンアメリカ、ノルウェイ、ポーランド、ロシア、スペイン、タイ、そして日本の声優が登場。
日本人がアカデミー賞授賞式で歌唱するのは初めてとのこと。
また、松たか子さんがアナ雪関連の曲を人前で披露するのも初めてのことでした。

イディナ歌唱後に松さんから歌い始め、他の国の声優が歌い、最後また松さんに戻ってイディナに返すという、松さんだけ2回歌う構成。
贔屓目に見ていますが松さんが一番良く感じます。
イディナは相変わらず終盤で走りまくっています。

AURORAのディズニーソングリストが良い

さらにああああ〜の声を担当したAURORAも出演。
後ろでポイントごとに登場する素敵な演出でした。
AURORAに関しては、彼女セレクトのディズニーソングプレイリストが日本向けに作られ公開されています。
『アナと雪の女王2』“不思議な声”役のオーロラが選ぶディズニー・ソングが公開! – Disney Music
曲目はベタなラインナップですが、それぞれに彼女のコメントが添えられています。
誰もが好きな曲のどこに魅力があるのか、彼女の感性で語られていて面白いです。

『トイ・ストーリー4』も歌唱

Into the Unknownの歌唱は長編アニメーション賞ではなく、歌曲賞ノミネートとしての披露。
同じく歌曲賞パフォーマンスとして、ランディ・ニューマンが『トイ・ストーリー4』のI Can’t Let You Throw Yourself Awayを歌いました。

受賞結果はディズニー陣営奮わず

結局、歌曲賞の受賞は『ロケットマン』。
長編アニメーション賞は『アナと雪の女王2』はノミネートすらされず、『トイ・ストーリー4』が受賞しました。
ディズニー陣営は長編アニメーション賞の他に『フォードvsフェラーリ』が編集賞と音響編集賞、『ジョジョ・ラビット』が脚色賞を受賞。
マーベル、ルーカスが受賞できず、20世紀スタジオがほとんどという結果になりました。

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20世紀フォックスが「20世紀スタジオ」に

20世紀フォックスから「フォックス」消す ディズニー:朝日新聞デジタル
ディズニーが「20世紀フォックス」から、「フォックス」の名を外すと1月17日に報道されました。
「FOXニュース」のイメージを打ち消す狙いとされています。
20世紀フォックスは「20世紀スタジオ」に、フォックス・サーチライト・ピクチャーズは「サーチライト・ピクチャーズ」となります。

当初は報道で知った反応をしていた日本の公式アカウント

しかし報道の通り2月公開の作品からスタジオ名とロゴが変更ということで、1月28日に正式に変更が告知されました。


サーチライトのTwitterは今のところ変わらず「FOXサーチライト・ピクチャーズ」のままです。

買収されて以降、略してFOXと呼んできましたが、今後は20世紀と呼ばなくてはなりません。

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