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プー原作90周年、英博物館で企画展開催決定

Winnie the Pooh celebrates 90 years with philosophical talks around UK | Books | Entertainment | Daily Express

プーの故郷イギリスでは、「クマのプーさん」発売90周年で盛り上がっています。
イギリスでは45%の親がプーを通じて教育を行い、13%の子どもが最初に読んだ本がプーだったなど、イギリス人とプーの密接な関係が示される研究結果が出ています。
また、好きなプーの名言アンケートも行われ、様々な記事でプーがいかに親しまれているかが述べられています。

そんな中、ディズニーがキャンペーンを発表。
「‘Thotful Spot’ bench」というベンチを作り、イギリスやヨーロッパを回るそうです。
ベンチには、赤い風船と(ディズニー版)プーが座っており、プーとお話できるような姿勢になっています。

そして、ロンドンのV&A(ヴィクトリア&アルバート博物館)では企画展の開催が決定。
「Winnie-the-Pooh: Exploring A Classic」と題し、2017年12月16日~2018年4月8日まで開催されます。
プーのスケッチをはじめ、手紙や写真を通じ、ミルンとシェパードの関係性、プーが生まれた背景に迫る内容が予定されています。

10年前の80周年はディズニープー40周年でもあり、折り返しという意味合いも込めてディズニーを中心に大々的に祝われました。
それに対して90周年は、もう一度プーの世界と向き合い、100周年への準備をしていく印象。
いよいよやってくる、クリストファー・ロビンが100歳になるときに向け、プーの世界が再び注目されています。

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プー原作発売90周年、安達まみが記念寄稿

「クマのプーさん」が発売されて今日で90年。
90周年は「Years of Friendship」というキャンペーンがディズニーにより展開されています。
日本でもブランドとのコラボを中心に様々なキャンペーンが発表されています。

そんな中、「有鄰」546号に安達まみさんが記念稿を寄せています。
『くまのプーさん』生誕90周年に寄せて/安達まみ|情報紙「有鄰」546号 | 出版物 | 有隣堂 – Part 2

導入は、記念絵本にちなみ、エリザベス女王とプーの関係。
参考:「クマのプーさん」エリザベス女王90歳記念絵本をディズニーが公開|舞浜横丁

E・H・シェパードの挿絵の雰囲気を伝えるマーク・バージェスの挿絵を眺めていると、90年を超えてよみがえる懐かしさと軽いめまいに似た、ふしぎな感覚にとらわれる。いったいプーがエリザベス女王の世界にやってきたのか、それとも女王がプーの世界にやってきたのか?

記念稿のテーマが早速出てきています。
「プーがエリザベス女王の世界にやってきたのか、それとも女王がプーの世界にやってきたのか?」
プーがもたらす「ふしぎな感覚」の核心は、この次元のあいまいさにあることが語られます。

ところで、プーとはなにものなのか。複数の次元において曖昧である。なんといってもくまなのに、本物ではない。ぬいぐるみである。
(中略)
生身のクリストファーとぬいぐるみの動物たちが、なかば現実の森でくりひろげる屈託のない遊びの世界とみえて、じつはそうともかぎらない。ほのぼのとした印象に包まれて、さまざまな次元がゆるやかにオーバーラップする物語なのだ。

プーの「ふしぎな世界」を表す言葉として、「さまざまな次元がゆるやかにオーバーラップする物語」と表現しています。
ハロッズで買われたぬいぐるみとしてのプー、クリストファー・ミルンが遊んだプー、ミルンが接したプー、クリストファー・ロビンがロンドンで遊ぶプー、100エーカーの森で遊ぶプー、シェパードが描くプー
どれも異なる次元に存在するプーですが、「クマのプーさん」の世界にはそのどれもが含まれています。
このようにさまざまな次元が“ゆるやかに”オーバーラップする物語が、「ふしぎな感覚」を生み出しているのです。

その後の文章では、プーが生まれる背景についてわかりやすく綴られています。
プー原作背景の世界は、「プー横丁にたった家」以降、プーの人気につきまとわれ悩むミルン親子の物語になっていきます。
参考:クマのプーさん原作沼へようこそ(colos EXPO 2016 LT&展示)|舞浜横丁
ミルンが生んだプーの世界と、その大きな代償を背負ったミルンの人生。
プー人気の秘密、プーの名言といった万人向けの軽い考察ではなく、プーを深く研究しているからこそ出てくる、90周年への想いが見えてきます。
最後に、ミルン晩年のコメントを載せながら、こう結んでいます。

いささか自虐的な物言いながら、最晩年に作家ミルンはみずから構築したプーの世界を受け入れ、そこに憩いをみいだした。プー生誕90周年の今年、ミルン没後60周年を偲びたい。

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新くまのプーさん、BSプレミアムで10/11放送開始

新くまのプーさん|NHKアニメワールド

2016年10月11日から、毎週火曜日18:30、NHK BSプレミアムにて「新くまのプーさん」の放送が始まります。
しかも、HDリマスター版で放送です。
古くはディズニータイム、最近ではディズニージュニアやDlifeで放送されていましたが、HDリマスター版での放送は日本初となります。

新くまのプーさんは1988年から91年にかけて制作されたプー初のTVアニメーションシリーズ。
日本ではディズニータイムを中心としたテレビ放送のほか、VHSで販売されてきました。
多くのビデオは現在絶版ですが、特別エピソード「みんなのクリスマス」は定番ものとして残り、今年もDVDが発売されます。
ハロウィンエピソードも『ランピーとぶるぶるオバケ』に内包される形で残っています。
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くまのプーさん/みんなのクリスマス

なぜ「新くまのプーさん」というタイトルなのかはこちらを。

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100エーカーの森にペンギンがやって来る…プー90周年記念“続編”に登場


Winnie-the-Pooh makes friends with a penguin to mark anniversary | Books | The Guardian

「クマのプーさん」出版90周年を記念した続編で、100エーカーの森にペンギンがやって来ることが発表されました。

プー90周年記念作品集

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Winnie the Pooh: The Best Bear in All the World

1926年10月14日の「クマのプーさん」出版から今年で90年。
これを記念して、プーの続編にあたる物語が書き下ろされます。
その中の1章「Winter: in which Penguin arrives.」で新キャラクターのペンギンが登場することが明らかになりました。

90周年記念の本「The Best Bear in All the World」は、「クマのプーさん」「プー横丁にたった家」の続編集。
春夏秋冬それぞれ1章ずつの物語が、Jeanne Willis、Kate Saunders、Brian Sibley、Paul Brightによって書き下ろされます。

挿絵はMark Burgess。
2009年に出版された続編「Return to the Hundred Acre Wood」や、今年発表されたエリザベス女王謁見の物語の挿絵も担当した画家です。
「クマのプーさん」エリザベス女王90歳記念絵本をディズニーが公開|舞浜横丁

ペンギンもプーたちと同じぬいぐるみ…っぽい

今回「ペンギン」が登場することになりましたが、この章の著者のBrian Sibleyはミルン親子がペンギンのぬいぐるみと遊んでいる写真にインスパイアされて書いたと述べています。
プー原作者のA.A.ミルンと息子のクリストファー・ロビン・ミルンは、テディベアをはじめ、たくさんの動物のぬいぐるみで遊んでいました。
クマやコブタ、ロバは「クマのプーさん」の物語に登場するようになり、後にトラとカンガルーも加わります。
これらの物語には登場しませんが、ペンギンのぬいぐるみでも遊んでいたんだから登場して良いだろうということ。

プーはロンドンの百貨店ハロッズで購入されたテディベアですが、当時のハロッズのカタログにはテディベアに並んでペンギンのぬいぐるみも掲載されています。
プーが買われたのが1921年。その翌年のカタログには「Squeak」というペンギンのぬいぐるみが掲載されており、ハロッズのアーキビストによると、今回の挿絵のペンギンは「Squeak」に見えるそうです。
プー聖地巡礼ガイド 6 -プーが生まれた場所、ハロッズ|舞浜横丁

随分ふわっとした理由付けのような気がしますが、新しい物語を書くにも原作の伝統を守らないと叩かれてしまうので、ミルンのプーに沿っているというアピールなのでしょう。

The Best Bear in All the Worldが発売されるのは90周年を1週間後に控えた10月6日。
クリストファー・ロビンが100歳、プーが99歳になるまであと4年。新しいプーたちの物語はどのように描かれるのでしょうか。

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「クマのプーさん」エリザベス女王90歳記念絵本をディズニーが公開

プーの新作をディズニーが公開しました。
原作モチーフの絵本形式で、エリザベス女王の90歳をお祝いするものになっています。

Winnie the Pooh and the Royal Birthday

「Winnie the Pooh and the Royal Birthday」と題されたこの作品は、ディズニーがYouTubeで無料公開しています。
PDFで絵本としても公開されています。
作者はJane Riordan。
挿絵はMark Burgess。2009年に発売された原作の続編「Return to the Hundred Acer Wood」の挿絵を担当した方です。

100エーカーの森でクリストファー・ロビンと話すプーたち。
エリザベス女王が90歳ということで、お祝いをしに行こうということになります。
プーはお祝いに詩を用意。
クリストファー・ロビン、プー、ピグレット、イーヨーはロンドンへ向かいます。
バッキンガム宮殿に着き、プーはエリザベス女王と対面。
ピグレットはジョージ王に風船をプレゼントしました。
というお話。

原作の要素を散りばめた作品

ディズニーが公開していますが、これは原作シリーズの新作。
お祝いとしてプーが詩を披露するというのも、いかにも原作プーらしい行動です。
ディズニープーではなく原作の世界でしっかり作っていたり、イーヨーの誕生日や北極てんけん隊など過去の物語を思い出すシーンがあったりと、分かりやすく原作シリーズの新作として描かれています。
ですが、この作品の見どころは100エーカーの森を出てから。
プー、ピグレット、イーヨーがロンドンへと向かいます。

100エーカーの森を出てロンドンへ

まずプーたちが100エーカーの森を出ていいのかということですが、ここはディズニーと原作で異なります。
ディズニーでは100エーカーの森は絵本の中の世界。別次元のような扱いになっています。プーたちは自分が絵本の中にいることを認識しており、絵本を飛び出すことで私たちの世界に来ることが可能です。
一方原作では、物語はあくまで読み聞かせのような形であり、クリストファー・ロビンの家自体が100エーカーの森にあります。
これは100エーカーの森=アッシュダウン・フォレストであり、その中に家であるコッチフォード・ファームがある、という実際の地理上の関係でもあります。
つまり原作世界のプーは地続きでロンドンへと行くことができるのです。
プー聖地巡礼ガイド 2 -ロンドンからハートフィールドへにも書きましたが、100エーカーの森(アッシュダウン・フォレスト)の最寄り駅はイースト・グリンステッド。
今回の絵本でもEast GrinsteadからLondon Victoriaへと電車に乗っている描写があります。

ハロッズに感動 ロンドン観光

2階建てバスに乗りロンドン観光へ向かうプーたち。
まずここで大きなポイントなのは、ロンドンへ来たメンバー。
プー、ピグレット、イーヨーの3人だけが来ています。
プーはクリストファー・ロビン1歳の誕生日プレゼント。イーヨーはクリスマスプレゼントで、ピグレットは近所の子からのプレゼントです。
100エーカーの森の残りのメンバーはと言うと、ティガー、カンガ、ルーは“プーの物語を広げるために”後から買い足されたぬいぐるみ。
ラビットとオウルは100エーカーの森の動物で、ぬいぐるみではありません。
つまり、クリストファー・ロビンがロンドンで遊んでいた頃からの友達だった3人がロンドンへとやってきたのです。
クリストファー・ロビンがロンドンで遊んでいた頃の様子は詩集1作目「クリストファー・ロビンのうた」で描かれており、「バッキンガムきゅうでん」という詩もあります。

There was one very grand old shop which Pooh found strangely familiar but he told himself he was being silly as this was surely his first visit to London.
ロンドン観光でこのような一文があります。
このページの挿絵を見ても、どう考えてもこのvery grand old shopとはハロッズのこと。
ここで、プーはロンドンに来たのがはじめてじゃない気がします。
このハロッズこそプーが誕生日プレゼントとして買われたお店。プーの生まれ故郷です。
プー聖地巡礼ガイド 6 -プーが生まれた場所、ハロッズ

プーとエリザベス女王

バッキンガム宮殿に着き、エリザベス女王に謁見するプーたち。
ここがこの作品の肝の部分ですが、そもそもどうしてプーがエリザベス女王の誕生日を祝うお話になったのか。
「クマのプーさん」が発売されたのは1926年。エリザベス女王の生まれ年と一緒なのです。
ちょうど10年前のエリザベス女王80歳の年には、子どもとのお茶会が催され、プーはその会に招待され、バッキンガム宮殿に登場しています。
エリザベス女王と同い年の「クマのプーさん」。女王も幼い頃プーの物語が大好きだったそうです。
ちなみに、英国王室と繋がりの深い日本の皇室でも、「クマのプーさん」は皇后美智子さまの愛読書として知られています。

しっかりと原作シリーズとして、英国文学のクマのプーさんとしての要素を散りばめたこの作品。
もちろん原作とディズニーと歴史と全ての整合性はあいません。
その点は、物語の最後に述べられている通り。

クマのプーさんが出版されて90年。
プーがクリストファー・ロビンのもとにやってきて95年。
「99歳」が近づく中、ディズニーがプー原作をしっかりと守っていくこと、話題にしていくこととして大きな意味のある作品であることは間違いありません。

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