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ネタバレ感想「ファンタジースプリングス」4アトラクション

東京ディズニーシー第8テーマポート「ファンタジースプリングス」が6/6オープン。
プレスプレビューで一通り体験してきました。

4つのアトラクションの感想を、ネタバレがっつりある内容で書きます。

以降、アトラクション体験者前提、ネタバレありの内容です。





ネタバレ感想ここから

4つのアトラクションが4つとも絶賛レベルでした。
こんな褒めることになるなんて想像していませんでした。
なんだったんだよ魔法のものがたり。

フェアリー・ティンカーベルのビジーバギー

ダークライドかと思ったら屋外で、しかもライドの動力部分はレールに乗って動き座席部分は回転するという機構。
こんな機構のライドを屋外に作るとは。
昼と夜で美しさが変わるのも良かったです。
このアトラクションだけネバーランドのおまけ程度だろうと舐めていました。

ラプンツェルのランタンフェスティバル

ランタンを飛ばすシーンを本気でアトラクションにするためだけに存在するエリア。
そしてこのランタンが美しいんだから満点です。
空間作りは素晴らしくて、大量のランタンの中から一部は実際に上下し、さらに背景は映像でランタンが上がるという上手い組み合わせ。
音響もとても良くて、ラプンツェルとフリンの歌声が事前に響いていました。
ボートライドでキャラクターが歌うものだと、スモールワールドやカリブはその空間にいるみんなが歌うので部屋全体に歌が響きます。一方シンドバッドは1人で歌うので、スピーカーが1箇所になり部屋全体で歌を聞く感じにならないなと思っていました。
今回、ラプンツェルとフリンのボートにあるスピーカーからは歌声を多めに、他方向のスピーカーはBGMメインにしつつ歌声も流しているようでした。
ラプンツェルとフリンの方向から歌声が聞こえるように感じさせつつ、部屋全体に響き渡るという、非常に上手い音響でした。

ランタンシーンだけで良いと言いつつ、このアトラクションも屋外がすごい。
塔を建てて、そこにラプンツェルのアニマトロニクスを設置しています。
ボートに乗ってすぐから見えるので、長尺で歌ってもずっと見ていられるのが塔の上にいる良いところ。
あの高さにいるのに、瞬きして体まで揺れるというしっかりした作りです。
これを海風のくる舞浜に置くなんて、どんなメンテナンス考えているのか。
そう驚いていたら、さらに屋外にフリンとマキシマスのアニマトロニクスまで現れて度肝を抜かれました。

ピーターパンのネバーランドアドベンチャー

「第8テーマポート」と呼ばれていた頃からの大本命アトラクション。
当初は上海カリブ方式かと思っていましたが、どうやら3Dライドだぞとなり、結局スパイダーマンなのではとなっていました。
スパイダーマンはユニバーサルのアトラクションで、ディズニーがここまでライド左右に壁を作って視界を制限することはありませんでした。
これがスパイダーマンやハリーポッターのように作用するのかと思いきや、上海カリブの180°円形スクリーンに応用してきました。
まず3D映像が非常に精細でグラスをかけても明るいのが特徴です。
ライドはトラックを通るタイプで、土台の上で座席が揺れるのは最近よくあるパターン。
技巧的だったのは、座席の揺れ方を、最初に川に流れるボートとしての揺れを見せて、後に妖精の粉で浮かんだ浮遊感に揺れ方を変えたこと。
ライドの揺らし方だけでこの違いを感じさせるのはすごかったです。
映像と実物のシンクロもそつなくこなしていて、タイガーリリーの太鼓やロンドンの屋根など非常にシームレスでした。
とはいえこれだけなら最近よくあるライドをしっかり作った程度ですが、ここにピーター・パンという題材の妙が出てきます。
最初にピーターパンアトラクションの概要を読んだときに思った、上海カリブの浮遊感でピーターパンの海賊船をやれば完璧だという考えを、ちょっと違ったアプローチでやってきたのです。
上海カリブの浮遊感は、180°の円形スクリーンを見ながらライドが動いていくことで与えています。
ピーターパンも円形スクリーンを使うのですが、ライドの壁で左右の視界を制限することで、実際にはスクリーンの全てを見せない状態で円形スクリーンを移動していきます。
さらにライドの動きが繊細に設定されており、しっかりと浮遊感を与えていました。
実際のライド速度は結構ゆっくりで、スクリーンも低速で進んでいるのですが、もっとスピーディーに飛んでいるよう感じさせ、円形スクリーン体験時間を長く思わせています。
場所によっては、1つの円形スクリーンで2台のライド向けに2つの映像をながしている時間もあります。
さらに円形スクリーンのサイズも上海カリブに比べてかなり小さいため、何度もスクリーンを使えます。
上海カリブのような1回にかけた大スペクタクルもありですが、このように何度も浮遊感を与え続けるのもまた面白いし、土地のなさを別の角度から解決してきたなと思います。
また、アトラクションがそもそもネバーランドにあるため、ルートとしてはネバーランドから始まりロンドンへ行く形になります。
ハイライトであるYou Can Fly!のシーンを後半に持ってこれるのは強い。
そこからさらにピーターとティンクはネバーランドに戻るのですから、2段フィナーレのような豪華さがあります。
右から2番目の星が大きく輝きネバーランドが広がっていく様子は思わず感動の声が出てしまいました。
アバターに初めて乗ったときのようなピュアな歓声が出ました。
ラプンツェルのランタンといい、圧倒的なインパクトを残すシーンがあるアトラクションは素晴らしいです。

プレショーも良かったです。
透過スクリーンにピーターパンを映し、その背後にある壁には別途ピーターの影を投影。
奥行き感でリアルさを出すと同時に、ピーター自身と影が違う動きをすることでピーターパンらしさを演出しています。
ライドには入れきれなかったピーターパンの定番要素をここでしっかり出しています。

アナとエルサのフローズンアドベンチャー

どうせFrozen Ever Afterだろうと思い続けて数年。違った。
第8テーマポートのアトラクション概要を読んで最初に思った印象ほどれもまるで外れでした。
このアトラクションはまずQラインが豪華。
映像を使ってオラフが現れるタイミングがあるのは、海外版のオーケンのよう。
小道具も凝っていて、オルゴールの部屋などBGMも見事。
この辺り香港アナ雪エリアもですが、アナ雪が設定と音楽が豊富なことが効いています。
特にフローズンキングダムは、時代設定を曖昧にしつつ、映画2で登場した親時代のアレンデールやノーサンドラをうまく取り入れています。
これだけで1アトラクションの満足度があります。

そしてライド。
香港のFrozen Ever Afterに乗った時点で、ファンタジースプリングスを評価する基準は「日本語リップシンクするA1000アニマトロニクスがあるか」でした。
本当は4年前にベルのアニマトロニクスで日本にやってくるものだと信じていたのですが。魔法のものがたりショックによりファンタジースプリングスの評価基準は非常に低くなっていました。
そして無事、日本語リップシンクのA1000アニマトロニクスが登場したので、新エリアは大満足です。
もうラプンツェルだけで十分満足なのです。
それどころか、世界にあるA1000のうち半分はここにあるんじゃないかとという物量です。

Frozen Ever Afterと同じトロールのパピーによる回想から入ったと思ったら、いきなりマッピング映像が登場し、アナエルサ幼少期へ。
そして幼少期アニマトロニクスが現れてドアが回り、ライドも方向転換します。
まず、ライドが部屋に侵入するとアナに光が当たる演出が上手い。
とにかくこのライドは、ボートライドとはとても思えないタイミング管理がものすごいです。
そしてボート方向転換。Frozen Ever AfterのハイライトとしてLet it Go落下シーンに使われているもの。
その機構をいきなり投入したかと思ったら、その後も使いまくります。
箱根登山鉄道のようなジグザグ水路のボートライドです。
まず、ボート回転シーンは、ボートライドながら1シーンを長く見せる効果があります。Ever AfterはこれをLet it Goを聞かせるために使っていました。
この回転を多用することで、切れ目の少ない展開にできます。
さらに、前向きに進むシーンだけでなく後ろ向きに進むシーンが増えることで、シーンの見方も変わってきます。
従来のボートライドは、部屋で分割することでシーン展開を作っていました。
フローズンアドベンチャーでは、後ろ向きに進みながら前の部屋も見える前提で展開を作っていることがあります。
「生まれてはじめて」でアナの部屋を通ったあとにエルサが歌い継いで、アナの部屋もまだ見えるという状態。
幼少期の「雪だるま作ろう」でドアを回転させる演出も重なり、2人の関係を上手に表現しています。
映画を知っている人が再現を楽しむというだけでなく、ストーリーだけでなくキャラクター心情までしっかり伝えようという演出です。
どうやらボートを回転させるとその後に落下が必要という機構のようで、毎回ちょっと落ちます。
ここでは落下にシーンを一気に転換する役目を与え、「とびら開けて」に。
歌声の聞こえ方を使って、時計台から帆のシルエットに上手く視線誘導していました。
映像シーンになったと思ったら今度はアニマトロニクス多めで、エルサの魔法が暴発するシーンも登場。
地面から氷が出てきたり、噴水が氷になったり。プロジェクションも良い効果を出していて、現代技術が詰まっています。
1シーン内にしっかり展開があって、これがボートライドだということを忘れそうです。
そして、ボートライドで最も時間をかけられる巻き上げでLet it Goを投入。ボートが上がっていく間、じっくりエルサの歌を楽しめます。
落とすためではなく歌の尺を稼ぐために巻き上げのタイミングを使うという頭の良い設計です。
そこからさらにエルサ2体目。
氷の階段が伸びていく演出はよかったし、プロジェクションの効果がよく出ています。
さらにさらにエルサ3体目。
巻き上げ、カーブ、方向転換という3つの形で尺を稼ぎまくり、Let it Goをたっぷり歌唱します。
1曲をたっぷり聞かせたいなら、最新鋭のアニマトロニクスを3体置くくらい気合い入れないといけないんだよ。愛の芽生え、分かったか。
そして扉が閉まるタイミングも完璧。
曲に合わせてぴったり扉が閉まるのは気持ち良いですし、これが次のシーンにも良い影響を与えています。
Let it Goのシーンが、エルサがいる部屋の扉が閉まることで終わるということは、シーン終了時点で既にボートは次の部屋を進み始めているということです。
次の部屋の進行が早いため、アナが喋り始めた頃には既に横辺りを通過しています。
このことで、アナと会話しているエルサの声が聞こえる頃には、エルサがいるはずの位置からはボートが離れており、エルサの姿を作る必要がなくなっています。Let it Goに3体も使ったから節約大事。
さらにアナの胸に氷が刺さるシーンも、エルサを見せない方が効果的に演出できていました。
アナにプロジェクションで氷が刺さったことを表現するのはすごい。アニマトロニクスにプロジェクションを当てるなんて。
さらにアナが凍った姿を、アニマトロニクス全身へのプロジェクションで表現。
すごい。
映像の使い勝手の良さvsアニマトロニクスのリアルさはここ20年ほどの大きなアトラクションの動きだと思ってきましたが、どちらも取り入れたハイブリッド型をさらに超え、2つを直接繋げてしまうというすごさです。
リアルな動きにプロジェクションでの自在な展開が組み合わさり、アニメーションならではのフィナーレをアトラクションに実現させています。
これだけの乱れ打ちを受けたあとに、たくさんキャラクターが出て大団円を見せられたら、何に感動しているのかもうわからないような涙が出ました。

4つのアトラクション全てが、体験したことのないシステムを見られ、それが同時にオープンするというのは信じられません。
オーディオアニマトロニクスのレベルで言えば、間違いなく世界トップ。ティアナのバイユーアドベンチャーが太刀打ちできるのか心配になるレベルです。
ピーターパンも、理解できないほどのライドシステムではないものの、上手く取り入れて非常に感動的な体験を生み出していました。
そしてアナ雪は、物量勝負でも技術を活用した演出面でも圧巻です。
これまで世界最高ライドはStar Wars: Rise of the Resistanceでした。どれも知っているライドシステムなのに、組み合わせだけでここまでの体験に引き上げられるかという衝撃がありました。
アナ雪もそんな驚きがあり、それをストーリーの演出に繋げているという点では、RotRに引けを取りません。
パイレーツ・オブ・カリビアンに対するピーターパンも、スター・ウォーズに対するアナ雪も、結局個人的にディズニーアニメーション作品の方が好きなので、それをストーリー演出に繋げてこられたらその方が好きになりそうです。
スリルやアドベンチャーの海外パーク、ストーリーやエモーショナルな東京パークと考えれば、東京らしいアトラクションになったのではないかと思います。
世界最高ライドの座を堂々と争えるアトラクションだと思います。

とりあえず、体験した日のファーストインプレッションはこんな感じです。

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ファンタジースプリングス開業前に振り返る「北欧エリア」とはなんだったのか

いよいよ2024年6月6日にファンタジースプリングスが開業します。
東京ディズニーシー開業以来初の新テーマポートです。
第8テーマポート計画は発表から10年。
10年前に示された第8テーマポート計画「北欧エリア」とはなんだったのか、振り返ってみましょう。

10年前の拡張計画

10年前の2014年4月、OLCは中期経営計画として「2023ありたい姿」を発表しました。
この中で、ランドはエリア一新、シーは拡張用エリア活用に言及した大規模投資を掲げました。
半年後、10月には、ランドでファンタジーランド拡張、シーで第8テーマポートを作ると具体的な投資計画を明らかに。
当時のファンタジーランド拡張は、イッツ・ア・スモールワールドをスペースマウンテン横に移設し、スモワ跡地にアリスを作るというもの。その後変更され美女と野獣エリアのみが当時の計画を残しています。
シーの第8テーマポートは、ロストリバーデルタ横(南側)の空きスペースに開発を予定していました。
このテーマポートが2015年5月、北欧をテーマにした『アナと雪の女王』を中心としたエリアになると発表されました。
イメージアートまで公開され、北欧エリア計画が明らかになったのでした。

北欧エリアがファンタジースプリングスに進化

しかし、2016年4月に計画が撤回されます。
第8テーマポート中止の代わりに発表されたのがソアリンでした。
北欧エリアの大きさは「アラビアンコーストと同程度」です。
開発中止は、もっと広い用地でアナ雪の展開を目指すためとされました。
これが後のファンタジースプリングスに繋がっています。
2018年6月に場所を動かし、アナ雪にラプンツェルとピーターパンを加えた新たな形で第8テーマポートを発表。
当初は2022年オープンでしたが、遅延し、ついに2024年にオープンします。

アナ雪エリアは香港へ

一方、東京が北欧エリア計画を撤回した半年後、2016年11月に今度は香港ディズニーランドが拡張を発表。
お城の増築やマーベルエリア(結局立ち消え)などが発表されると同時に、アナと雪の女王エリアも発表されました。
当初は2020年オープン予定でしたが、結局2023年11月に「ワールド・オブ・フローズン」としてオープンしました。
香港のアナ雪エリアは、当時からイメージイラストが北欧エリアと類似していると指摘されており、サイズ感もほぼ一緒。
東京の北欧エリアがそのまま香港にスライドしたのではと噂されています。

北欧エリアの模型が明らかに

ようやく香港にアナ雪エリアがオープンし、紆余曲折を経てシーにもアナ雪エリアがオープンしようという中、2023年末に突然、幻の北欧エリアの模型が姿を見せました。
ディズニーのメイク・ア・ウィッシュ活動で、イマジニアリングを訪れる様子を紹介したYouTubeの動画(8秒あたり)。
途中に映っている模型が、東京ディズニーシーの北欧テーマエリア計画のものっぽいぞと話題になりました。
っぽいというか、どこからどう見てもシーです。

北欧と香港 エリア構成の違い

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2015年5月に公開された第8テーマポートのイメージアート

香港のアナ雪テーマランドは、アレンデール城下町と森の大きく2エリアに分かれています。
北欧エリアも同様の2エリア構成です。
森エリアの建物の1つに、水色の看板がかかっており、これがEPCOTのFrozen Ever Afterのようにも見えます。
大きく、アレンデールの街並みを楽しむエリアと、アトラクションエリアに分かれていたようです。
北欧と香港の大きな違いは、アレンデール城とノースマウンテンの位置です。
北欧エリアでは、城-街-ノースマウンテン-森。
香港では、ノースマウンテン-街-城-森。
香港は森エリアにオーケンのアトラクションがあり、本来ならノースマウンテンもオーケン側にあるものでしょう。
北欧エリアでは、その点ノースマウンテンと森が一体となっており、アナ雪のストーリーに沿っています。
なお香港は、計画発表時にはまだ存在しなかったアナ雪2のストーリーが加わったことで、森エリアがうまいこと成立しています。


北欧エリア模型(YouTubeキャプチャ)

ここで北欧エリア模型を見てみると、ノースマウンテンがかなり高い山にそびえていることがわかります。
隣のインディ・ジョーンズよりもはるかに高い。
山の下にボートライドの施設を入れているのでしょう。
そして、山をかさ増しすることで、その奥にあるオフィシャルホテルを目隠しする役割もありそうです。
香港では背後を目隠しする必要がないため、山は低くなり、ボートライドもアレンデール城側に移したようです。
Frozen Ever Afterのストーリーとしては、アレンデール城側にある方が綺麗です。

エレクトリックレールウェイ延伸?

北欧エリア模型でもう一つ注目されたのが、ポートディスカバリー側でした。
開発発表のアート時点で、ポートディスカバリー側(スカイウォッチャー・スーヴェニアのあたり)も北欧っぽくなっていることが伺えていました。
模型ではさらに、エレクトリックレールウェイの線路が延伸されているように見えます。
どうやら、エレクトリックレールウェイを延伸し、北欧エリアの入り口に新たな駅を作ろうとしていたようなのです。
衝撃。
エレクトリックレールウェイの駅ということは、駅舎は最低でも2階建てになります。
これは逆に北欧エリアからポートディスカバリーを見た時の目隠しになりそうです。

香港アレンデールの美しさ 原点は舞浜に?


香港のアナ雪エリアを訪れた時の印象は、景色の美しさでした。
アレンデール城が水に反射する景色や、山との一体感が印象的でした。
香港といえば、パークの後ろにそびえる本物の山が印象的(邪魔)でしたが、眠れる森の美女の城を増築することでその問題を解消。
アナ雪エリアでは、アレンデールの森の後ろに山があることで、一体となっているように感じました。
実際、借景を利用して本物の山とアレンデールの森の景色を作っているそうです。

このことを思い出しながら模型を見てみると、香港の景観作りも元は北欧エリアだったのではと思えてきました。
イメージイラストでも描かれていますが、アレンデール城の後ろには海があります。
北欧エリアでは、手前にスチーマーラインの通る海があり、そして後ろには東京湾があります。
東京湾の借景こそ、シーのお家芸です。
エレクトリックレールウェイの新駅が2階建て以上の高さなら、そこからアレンデール城を見たときに、東京湾を借景とした海に囲まれたお城が見えたのではないでしょうか。

ファンタジースプリングスは、駐車場だった場所に作られており、アナ雪エリアの背景は東京ディズニーランドという立地です。
逆にランドのフォレストシアターの背景がノースマウンテンに溶け込むようデザインされています。
一度は撤回され、香港にその面影をたくし、ついに第8テーマポートとして誕生するアナ雪エリア。
10年かけた大型エリアが、あと2ヶ月でその姿を見せます。

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ファンタジースプリングス開業時期を2023年度に1年延期

東京ディズニーシー®大規模拡張プロジェクト開業予定時期変更のお知らせ

東京ディズニーシーで建設中の第8テーマポート「ファンタジースプリングス」開業予定年度が変更されました。
これまで2022年度開業とされてきましたが、2023年度に延期。

理由は「本プロジェクトの研究および検証をさらに進めた結果」とされています。
ニューファンタジーランドや北欧エリアの時(「ありたい姿」)とは違い、発表内容に変更が生じたわけではないとのこと。

2018年 TDR35周年
2019年 ソアリン
2020年 ニューファンタジーランド
2021年 TDS20周年
2022年 ファンタジースプリングス
2023年 TDR40周年
毎年の大型プログラムは以上の予定でしたが、ファンタジースプリングスが1年延期されることに。
すると、TDR40周年と被ることになります。
どうなる40周年。
さらに、2022年の目玉がなくなるため、ここにも何らかの対処が行われることになりそうです。

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ハーバーショー2019 暑さとキャパ問題


スプーキー“Boo!”パレードを観て「TDRイベントショーの暑さ対策」を書きました。
一応ランドとシー両方の対策を見ていきましたが、全体的にランドのまとめのようになったので、年末はシーのハーバーショーを振り返ろうと思います。

ピクサー・プレイタイム

いわゆる閑散期ショーで、メインはハーバー正面(ミキ広)のみで公演。
ザンビーニ前ではレミーのショーも行われています。
ピクサーは2020年で終了予定、2021年はダッフィーが拡大(カムジョイン・ユアフレンズ的な?)になります。
1〜3月期はゲストが少ないから小規模なショーが公演されていましたが、まさかの抽選制に。
抽選ならハーバー全域のショーで良いんじゃない?と思います。
ダッフィーのショーとなるともっと人気になるのは確実で、ハーバー全域使えばいいと思いつつ、特定キャラがメインのショーをどうやって全域でやるのか?という問題もあります。
クッキーアンとオルもくれば6人、ミキ広・リド・ザンビをそれぞれ2人ずつ+ミッキーたちで周ればなんとかなるかな。

ディズニー・イースター

近年稀に見る酷いショー「Tip-Topイースター」。
テレビでプロデューサーが煮詰まって大変だったと言っていたので、打開策が見出せないまま時間切れでショー押し切ったのかなと思っています。
ハーバーショーはミキ広・リド・ザンビを基点にキャラクターが動き回り、シーンに応じてダンサーが増え移動していくスタイルが近年の基本。
それを全部壊し、似たようなシーンを何度も何度も繰り返すショーで、前半で飽きました。
キャラクターを上陸させない、エリアを動かさないというショー構成がどうして生まれたのかはよくわからず、うさピヨごり押しのためだったのかな…

ディズニー・パイレーツ・サマー

暑さ対策のためキャラクターを出せず、パイレーツ以外のコンテンツが出てこないまま続いています。
いまいち面白くないのが難点ですが、ミッキーとかは出せないのだから仕方ない。
ファンタジースプリングスのコンテンツが全て人間キャラクターなので、2021年くらいからそれで良いんじゃない?
今年は5番(ガリオン船横)で別ストーリーのショーが進行するという新たな展開がありました。

ディズニー・ハロウィーン

「フェスティバル・オブ・ミスティーク」は3箇所で人間キャストを軸にしながら、キャラクターを順番に上陸させていく方式。
キャラクターをあまり動かさずショーを構成していました。
ミニーの船が一旦帰るという斬新さもありました。
ハロウィーンの問題は9月頭から10月末という気温変化の大きい時期に公演されることで、9月の2回目公演が高気温バージョン(熱バージョン)だらけでまともに公演できない状態した。
熱バージョンはフィナーレを丸ごとカットする方式で、ミッキーも上陸せず中途半端感が漂います。

ディズニー・クリスマス

もう永遠にイッツ・クリスマスタイムでも良いです。
冬なのでキャラもダンサーも動き回り走り回り、これぞハーバーショーという形。
リド-ザンビの海上移動はスチーマーラインを使用しますが、シーン構成の都合上1曲の間ハーバー上にキャラクターが留まることがあり、それならフォートレス側からキャラが見えるようなバージで移動した方が良いのではないかと思いました。
要所要所のシーンでミキ広・リド・ザンビに適切なキャラクターを配置し、Welcome to Christmasで完璧なミニストーリーを組み上げる構成は見事。
今年は抽選エリアがザンビにも拡大しました。

ここからは2019年のハーバーショーを踏まえて、今後どうなるのかを考えていきます。
現在のハーバーショーにおける制約は大きく2つ。
・暑さ対策
・鑑賞人数の増大

暑さ対策

夏場はキャラクターをショーに出せる気温ではなく、人間が水を撒くショーでも日によっては不可能。
初夏は七夕グリーティングでしのぐも、9月はハロウィーンのショーがほとんど公演できない状態です。
さらに2020年に降りかかる問題は、ファンタズミック!の終了。
ナイトショーは早くても2021年のシー20周年で再開となるでしょうから、2020年春夏秋は夜のショーがない状態になります。
そこで昼のショーがなくなると、1日を通してハーバーショーがなくなり、結構寂しくなるでしょう。
かと言って6〜9月のお昼は通常のハーバーショーが開催できる状況ではなく、レギュラーのデイハーバーショーを復活させるのは現実的ではありません。
結局イベントショーをなんとか公演できるものにするしかないでしょう。
熱バージョンが多発することを前提として、初めから激しいダンスや途中シーンをカットした高気温用の別バージョンを用意して、熱バージョンでも違和感なくショーが観られるよう作っておくべきだと思います。

ハロウィーンはキャラクターの負担を減らすためか移動が少なく構成されていましたが、抜本的に対策するなら、キャラクターを一旦隠すこともできます。
リド-ザンビはバージに乗り海上移動となりますが、完全に囲ったバージを用意すれば、キャラクターは休めます。
早着替えと同じ原理で、中盤でバージ内でキャラクターを入れ替えることで、実際の出演時間を分割することができます。

鑑賞人数

2019年はアニバーサリーグリーティングがなかったためクリスマスの公演回数が増え初回抽選なしに。
とはいえ鑑賞エリアの増大は変わらず課題です。
ミキ広とリドアイルはこれ以上キャパを増やせないでしょう。
ザンビーニ前はまだ鑑賞人数の余裕がありそう。
すり鉢状になっているため、ソアリンへ向かう階段も鑑賞エリアになっています。
一方、ザンビ坂はダンサーの通り道となっており、坂〜ザンビーニ入り口前〜スチーマーライン乗り場までが通路として確保されています。
つまりダンサー入場方法が変わればザンビ前一帯を鑑賞エリアとして封鎖して、ゲストは坂〜ザンビテラス〜ソアリンの迂回通路にできるはず。
ザンビ前に出演するダンサーは船で輸送して、スチーマーライン乗り場で待機させておけば良いのではないかと思います。

そして今年のショーで新しかったのが、パイレーツの5番使用と、ハロウィーンのミニーバージが一旦帰ること。
5番はポルトパラディーゾ・ウォーターカーニバルやレジェンド・オブ・ミシカでショーエリアとして使用されていましたが、近年のイベントショーでは使用されていませんでした。
5番も元々鑑賞エリアとして整備されており、ここを活用できれば鑑賞人数は増えます。
近年使用できなかった大きな欠点は、ミキ広・リド・ザンビの移動に参加できないこと。
しかし、パイレーツでは逆にメインストーリーに乗らずにショーが展開しました。
ハロウィーンでは、話の展開上、ミニーやプルートたちを乗せたバージが一旦ハーバーからいなくなりました。
ここでミニーバージが5番に行けば、メインストーリーと別でミニー側のサブストーリーを5番で展開できます。
他にイッツ・クリスマスタイムでもダッフィー船を5番に泊めておいて何人かダンサー入れれば成立するわけで、キャパが限界に近い状態で伸び代として活用できると思います。

今年のハーバーショーは新たな構成を予感させることも多くありました。
2020年はファンタズミック!終了が大きな要素となるでしょう。
それに対して1日を通してのショー体勢をどう構築していくのか気になります。

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Tip-Topイースター デジタル限定版サントラ配信開始


Amazon Music – 東京ディズニーシー Tip-Topイースター
東京ディズニーリゾートのサウンドトラックに配信限定版が登場しました。
ディズニー・イースターのハーバーショー「Tip-Topイースター」が、CD版とは異なるバージョンで収録されています。

曲だけは良いと評判のTip-Topイースター。
ショーがフル収録されている通常版は28:45。
一方の配信限定版は13:59のエディットバージョン。
さらに、「うさピヨ:スプリング・イントゥ・マイ・ハート」(3:34)が配信されています。
どちらも基本的には通常版の切り抜きですが、ショーの余計な部分は思い出したくない人には便利なトラックです。

海外パークでは配信限定サントラはありますが、CD発売が充実している東京でもこういった形が広がっていくんですかね。

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