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「 海外パーク 」 一覧

 - 海外パーク  - by poohya

ディズニー・スカイライナー誕生で変わったWDW交通事情


ウォルト・ディズニー・ワールド内の交通手段は、「ディズニー・スカイライナー」が誕生し、大きな変革を迎えました。
これまでバスとモノレール(と船)で構成されていた交通システムに、ロープウェイが加わりました。
昨年ディズニー・ポップ・センチュリー・リゾートに宿泊して、スカイライナーに何度も乗ったので、現状をまとめます。

ディズニー・スカイライナーとは

ディズニー・スカイライナーは、2019年9月に運行開始。
常時(深夜以外)運行されているロープウェイで、1台のゴンドラに8人乗れます。
ステーション(乗り場)では、ストローラー(車椅子など)専用のルートも分岐しており、バスのようにストローラー乗車待ちが発生しないのも、かなり効率の良い乗り物になっています。
メインステーションは、ディズニー・カリビアンビーチ・リゾート内。
ここと、ディズニー・リビエラ・リゾート-EPCOTを結ぶ線、ディズニー・ハリウッド・スタジオを結ぶ線、アート・オブ・アニメーションとポップセンチュリーを結ぶ線が伸びています。
メインステーションで乗り換えることで、EPCOT〜カリビアンビーチ〜ハリウッド・スタジオのように相互に行き来が可能です。

昼間の移動が非常に便利

スカイライナー最大の利点は、常に動き続けていること。
これまでバスの問題点は、移動時間が読めないことにありました。
ホテル発のバスはアプリで時刻表が確認できるシステムもできましたが、いまいち当てになりませんし。
一時期存在した、パーク園内発のバス(有料)はパークを出て荷物検査やり直す必要がないのもメリットでしたが、何より定時出発だったことが便利でした。
それに対してスカイライナーは、いつでも乗車できます。
朝も列ができてもそこまで時間はかからず、かなり快適に移動できました。
特に便利なのが、開園後。
一旦ホテルに戻る際に、パークを出て10分で確実にホテルに着けるのは非常に便利です。
感覚的には、パーク徒歩圏内のホテルと変わらないので、買い物をしたから部屋に置きに行ったり、夜になる前に上着を取りに行ったり、気軽にホテルに戻れました。

バリューホテルの価値が飛躍的に向上

これまでパーク徒歩圏内のホテルは当然ながらデラックスタイプばかりでした。アート・オブ・アニメーションとポップセンチュリーは、バリューの価格帯でありながら交通の便が飛躍的に向上しており、スカイライナーの効果が非常に大きくなっています。
他ホテルはというと、カリビアンビーチもスカイライナー効果は大きいですが、ホテルエリアが広すぎて乗り場からかなり遠い区域もあり、運次第。
リビエラは、スカイライナーの経由地という特殊な立地。乗り降りも可能ですが、始発ではないので結構待つようです。
ハリウッド・スタジオとEPCOTの行き来にも使えますし、ボードウォークエリアのホテルも同じく利用できます。
が、個人的に2パークを結ぶボードウォーク船を愛してやまないのでハリウッド・スタジオ〜EPCOTではスカイライナーは使いません。偏愛していない人はスカイライナーの方が便利だと思います。

弱点:夜の混雑

スカイライナーは日中は前述の通り非常に便利です。
朝も開園直前は列ができていましたが5分待ち程度で、バスを1本見送ることに比べたら圧倒的に早い。
しかし問題は夜です。
EPCOT Forever最終日という、ちょっとゲストの多い(最終日なのにマジックキングダムの方がゲストは多かった)日は、ショー終了後のスカイライナーが1時間待ちでした。
しかもリビエラでのストローラー降車のため頻繁に止まり、かなり効率の悪い乗り物になっていました。

スカイライナーの問題点は、輸送能力をこれ以上1人も増やせないところです。
バスなら、増便することで輸送能力を増やせますから、人手とお金をかければ相当量の輸送能力を増やせます。
実際、50周年当日、めちゃくちゃゲストが集まっていたマジックキングダムは、バスを総動員し、ディズニー以外のリムジンバスをチャーターまでして輸送していました。
スカイライナーはそれができません。

EPCOTの2つのエントランス問題

ではスカイライナーに加えて臨時バスを動かせばいいのですが、そこでEPCOTのスカイライナーステーションの位置問題が出てきます。
EPCOTはゲートが2つあり、バス停があるメインエントランスと、スカイライナーがくるインターナショナルゲートウェイは別の離れた場所にあります。
スカイライナーに並ぶと、臨時バスを運行したとしてもその存在を知ることすらできず、選択肢に現れません。
また、スカイライナーで結ばれているホテルとパークの間はバスが運行しません(悪天候などスカイライナーが止まった時のみ運行)。
実際は混雑時にEPCOTメインエントランスからホテルへ向かう臨時バスが運行されていたのですが、バス停にもバス自体にも表示がなく、キャストに聞いて初めて存在がわかるものでした。
そしてこれが運行されていない場合、スカイライナーステーションまで歩いて向かうか、モノレールでマジックキングダムを経由するかしか帰る道がなくなるため、メインエントランスに行くこと自体が賭けになっています。
一方、ハリウッド・スタジオはスカイライナーとバス停がすぐ側にあるためバス増便は有力な選択肢となると思います。

EPCOTの2つのエントランス問題はなかなか厄介です。
エントランス間はパークを通らないといけないため、閉園後は移動できません(とはいえキャストに頼めば通してくれる)。
さらに現在は開園〜14:00までパークホッパーができないので、朝昼も通り抜けができません。
ここが自由に行き来できると、スカイライナーからモノレールにアクセスでき、バスを使わずにハリウッドスタジオ〜マジックキングダムの移動が可能になります。
2つのエントランスを結ぶパーク外の通路を作って、駐車場のトロリーのようなものを動かしてスカイライナーとバス停・モノレール乗り場の移動を助けることができれば、かなり解決できると思います。
キャスト用道路を使えばなんとかなりそうなので、なんとかしてほしい。

WDWへの交通手段も変化

そんなリゾート内交通システムの現状がありますが、リゾート外にも大きな変革が起きています。
オーランド国際空港からホテルを結ぶ、Magical Expressの廃止(事実上の有料化)です。
空港からWDWに向かう経路も検討の余地が出てきています。
これまでディズニーホテル宿泊者なら空港からホテルまで無料で結んでくれていたDisney’s Magical Expressが廃止。
同様のサービスがMears Connectによって開始されたため、事実上の有料化となっています。
Mears Connectは片道16ドル。
Uberは35ドル程度だったので、2人以上だとUberの方が良いかもしれません(Uberは今後運賃帯が上がるかも)。

鉄道開通でスカイライナー延伸する?

そして、今後さらに選択肢が増えます。
オーランド国際空港には新たなターミナルが今年オープン予定。
そこから鉄道が建設されており、将来的にディズニー・スプリングスまで鉄道でアクセスできるようになります。
価格や運行頻度は分かりませんが、ディズニー・スプリングス周辺にある非ディズニーホテルの価値が上昇する可能性が高いです。
現状もスプリングスから各ホテルへのバスは運行されていますが、ディズニーとしては自社ホテルへのアクセスをもっと上げたくなるはず。
となると、スカイライナーを延伸し、スプリングスまで繋げる大きなメリットが出てきます。
カリビアンビーチのステーションからスプリングスは、ほぼ障害物のない直線で結ぶことができ、延伸は結構現実的でしょう。
しかし、ここでもまた、スカイライナーの輸送能力が既に限界に達している問題がつきまといます。
スプリングス線を作ったところで、スカイライナーを使用する人口が増えるので、より混雑が増すだけです。
カリビアンビーチのステーションをTTC(各交通手段の乗換地)のような場所にして、閉園時間はEPCOTやハリウッド・スタジオからカリビアンビーチまで臨時バスを走らせるといった運用がないと、キャパシティ的に延伸は現実的ではないでしょう。

パーク〜スプリングスへ行くのに頭を使いたくない

ディズニー・スプリングス関係で、現状をもう1つ。
現在、パークは予約制となっており、開園〜14:00は予約した1パークしか入れません。
パークホッパーチケットを持っていても、14:00からしか他のパークには行けません。
今回、とにかく毎朝スタンバイでスター・ウォーズ:ライズ・オブ・レジスタンスに乗るためにハリウッド・スタジオの予約を取り続けていたのですが、日程が後半になってくると、乗り終わってから14:00までやることがなくなってきます。
そこでスカイライナーでホテルにすぐ戻れるのは非常に便利でした。
ホテルに戻らない場合、食事や買い物をしにディズニー・スプリングスに行くのが大きな選択肢になってきます。
スプリングスは基本的にパークからバスが出ておらず(パーク閉園後などは出る)、ホテルとスプリングスを結ぶバスで辿り着けます。
しかし現在はパークからスプリングスに行く選択肢が大きいのに、パークからスプリングスの直通バスがありません。
逆に、お昼をスプリングスで過ごして、14:00から次のパークに行こうとしても、直通バスがありません。
ここで、パークと各ホテルの位置関係が頭に入っていないと、移動が難しくなります。
一旦ホテルに戻って、スプリングス行きに乗ればいいのですが、面倒くさい。
パークのバス停でキャストに聞くと、ディズニー・サラトガスプリングス・リゾート行きのバスに乗り、徒歩でディズニースプリングスに移動するルートを教えられました。
逆にパークから周辺ホテルまで徒歩で移動し、そこからスプリングス行きのバスに乗る方法もあります。
この選択が、ホテルの位置関係を把握しておかないと難しいのです。サラトガ行きに乗ったところで広いから降り場間違えそうだし。
アニマルキングダムの場合、バスしか交通手段がないので、ホテル経由かサラトガ行きしかありません。
マジックキングダムは、徒歩でコンテンポラリーのバス停に行くのが楽でしょう。
EPCOTは、メインエントランスからならサラトガ行き、インターナショナルからなら、ヨット&ビーチクラブに移動してバスに乗るのが楽。
ハリウッド・スタジオは、サラトガ行きか、スカイライナーでリビエラ辺りに移動してバスか迷いどころです。
逆にスプリングスからパークへ行く場合、今度は複数ホテルが選択肢に上がってきます。
EPCOTはヨット&ビーチクラブorボードウォーク、マジックキングダムはコンテンポラリーorポリネシアンorグランドフロリディアンのバスで、一番先に来たものに乗るのが早くなります。
なぜこんなに頭を使う必要があるのか…

でも空港からの公共交通機関がなくなったディズニーランド・リゾートよりはましだしな…と思いつつ、東京に帰ってくると空港からTDR行きのリムジンがガンガン出ているのを見て、舞浜が都心からの近さで勝ったのもわかるな…と思い至ります。

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「Storyliving by Disney」を発表

ディズニーが「Storyliving by Disney」の計画を発表しました。
新しいコミュニティタウンをディズニーが手掛けます。
計画の初公開にしては中身ができているなという印象です。

住居販売でコミュニティを構築し、55歳以上の地区も用意。
ディズニーのキャストがコミュニティを運営し、エンターテイメントやセミナーに参加できる会員プログラムも展開されます。
居住者以外も、1日チケットを購入することで入れるようになるとのこと。

最初の展開地はカリフォルニア州のランチョ・ミラージュ。
ウォルトの別荘があった地だそう。
Cotino, a Storyliving by Disneyとして建設されます。
Cotino以外にも展開していく計画のようです。

ディズニーによる都市計画といえばEPCOT計画が思い浮かびます。
EPCOT計画は消え、WDW近辺ではセレブレーションが建設されました。
WDW内にはゴールデン・オーク・リゾートがあります。
ゴールデン・オーク・リゾートは高級別荘で、セレブレーションは住宅街。
EPCOT計画は、職場も家も含んで効率的に暮らす都市計画でした。
それに対してStoryliving by Disneyは、キャストプログラムを中心としたディズニーのホスピタリティを提供する住居サービスという印象です。

ディズニーによるサ高住のようになるのか、もっと企業が入って現役層やファミリー層が住む街になるのか気になります。

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アナハイム「エレクトリカルパレード」50周年でフィナーレフロートをリニューアル


ディズニーランド・リゾートで、コロナ休園以降しばらく休止が続いていた夜のエンターテインメントが再開されます。
ディズニーランドでは、花火Disneyland Forever、パレードとしてメインストリート・エレクトリカルパレードが4/22に復活。
ファンタズミック!は5/28再開です。
DCAではWorld of Colorが4/22に再開されます。

メインストリート・エレクトリカルパレードがこのタイミングでまさかのリニューアル。
1972年にスタートしたパレードは、今年で50周年ということで節目の再開&リニューアルとなりました。


フィナーレのフロートが、ディズニーとピクサーのアニメーションキャラクターを中心としたフロートになります。
キャラクターはメアリー・ブレア風の人形で、イッツ・ア・スモールワールドのような世界観で、日本のエレクトリカルパレードに近付きそう。
118フィートの長いフロートで、一番後ろには眠れる森の美女の城が連なります。
どうやら従来のアメリカフロートをベースにリニューアルしているようです。
まああれどういう気持ちで見ればいいのかよくわからなかったしな。

フロートは、先頭でブルーフェアリが再登場。
続けて、メリダ、ヘラクレス、ミゲル、ティアナ、モアナ、ムーラン、ポカホンタス、アナとエルサ、ラーヤ、モーグリ、アラジンとジャスミン、そしてミラベルとアントニオ。
実写も含めると新しいキャラクターが揃っています(ヘラクレスとポカホンタス以外)。
キャラクターは人形で向いている方向が固定されているため、左右どちらから見ても違う楽しみがあるとのこと。


ところで、ディズニーランドでは2022年2月末にパレード「Magic Happens」がスタートして、2週間で休止となりました。
このパレードは昼夜2回公演で、初めから夜を想定したライティングが行われていました。
今回Magic Happensについては一切触れられないままエレクトリカルパレードが復活し、しかもリニューアル。
Magic Happensは2週間だけ人々が見た幻覚だったのか…というほど先行きが不安です。

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マジックバンド/パワーアップバンドをかざしてパークアプリを起動する(iPhone用)


ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのMagicBandにiPhoneをかざしてMy Disney Experienceを起動
or
スーパー・ニンテンドー・ワールドのパワーアップバンドにiPhoneをかざしてユニバーサル・スタジオ・ジャパン公式アプリを起動します

バンドとアプリが重要になったWDWとUSJ

ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートでは腕時計型の「MagicBand」が2013年から導入され、パーク入園やホテルのルームキー解除は全てMagicBandをかざすだけで行えます。
一方、近年WDW公式アプリ「My Disney Experience」の重要度は増しており、MagicBand同等のかざすだけでパーク入園機能などが搭載されています。
さらに非接触を追求した結果、アプリがないとショースケジュールも確認できず、食事も買えない(モバイルオーダー必須店がある)状態です。
MagicBandもアプリに吸収されていくのかと思いきや、MagicBand+の新登場が発表され、MagicBandをつけてパークを楽しむ姿はしばらく続きそうです。
というわけでWDW滞在中は常にMagicBandを装着していますが、アプリを開く頻度も急上昇しています。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは2021年に「スーパー・ニンテンドー・ワールド」がオープン。
このエリアでは「パワーアップバンド」を装着していると、様々なアクティビティでコインやスタンプが貯まり、USJ公式アプリで累積結果が確認できます。
パワーアップバンドはエリアを楽しむ際に常に装着しておきたいアイテムで、さらにUSJ公式アプリの重要性も急上昇しました。

アプリを楽に起動したい

MagicBandとパワーアップバンドは常に腕につけており、かざしたり見せたりするのもすぐ簡単に行えます。
しかし、公式アプリはたびたび起動する機会が訪れるとしても、アプリをホーム画面からすぐアクセスできる場所に配置している人は多くないでしょう。
いちいちアプリを起動するための動作が面倒です。
そこで、腕につけているバンドを使ってアプリが起動できれば、楽にアプリを使えるのではないでしょうか。

やること

WDWのMagicBandとUSJのパワーアップバンドはどちらも似たような仕組みで、NFC(近距離無線通信)を使用しています(Suicaとかと同じ)。
iPhoneは7以上の端末でNFCの読み取りに対応し、Suicaをかざして残高表示などができます。
さらに、「ショートカット」アプリを使用すると、NFCをかざして特定の動作を起動というノーコードプログラムが組めます。
これを利用して、「MagicBandにiPhoneをかざすとWDWアプリを起動」を実現できます。
腕につけているバンドにiPhoneをかざすだけでアプリが起動するので、アプリを探してタップする手間を省けます。

ショートカットの作り方

参考:iPhoneまたはiPadの「ショートカット」で新規パーソナルオートメーションを作成する – Apple サポート
まずiPhoneで「ショートカット」アプリを起動(Apple純正の無料アプリですが入っていなかったらダウンロード)。
下のメニューから「オートメーション」をタップ
「+」で新規オートメーションを作成
「個人用オートメーションを作成」をタップ
「NFC」をタップ
「NFCタグ」の「スキャン」をタップ
「スキャンの準備ができました」と表示されたら、iPhoneの背面(カメラの下辺り)にMagicBandやパワーアップバンドをかざす
スキャンができたらタグに名称を付ける(「MagicBand」とか自分が判別できる名前)
「次へ」
「アクションを追加」から「Appを開く」を選択(「次のアクションを選択」でリコメンドされている場合もあります)
「Appを開く」の「App」の部分が青色になっているので、その部分をタップ
アプリ一覧が出るので、起動させたいアプリ(「Disney World」や「USJ」)を選択
「実行の前に尋ねる」をオフにする(オンでも動作しますがワンクッション入ります)
完了

これで、アトラクションの待ち時間を見たいのにうっかりTwitterを開いてしまう状態も防げます。

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「Disney Enchantment」ゲストの魔法を呼び起こす マジックキングダムを体現するショー


ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのマジックキングダムで新たな夜のショー「Disney Enchantment」(ディズニー・エンチャントメント)がスタートしました。
ショー内容のネタバレを含む感想です。

ウォルト・ディズニー・ワールドの存在意義を改めて示す「Magic」

Disney Enchantmentが始まる前、シンデレラ城が輝くA Beacon of Magicが20分おきに公演されています。
この初回公演は昼間の日光を受けた輝きから夜のプロジェクションマッピングによる輝きに変わる点灯式のような扱いで、アナウンスがやや長くなっています。
ここでは、明らかに「Fantasy in the Sky」「Wishes」「Happily Ever After」とこれまでのシンデレラ城での花火がセリフに含まれており、50年間のシンデレラ城での魔法が語られます。
Happily Ever Afterでは、ディズニーのたくさんの物語を見ていき、ゲスト自身のHappily Ever Afterを探そうと語られました。
その後、ディズニー作品ではHappily Ever Afterのその後、Life After Happily Ever Afterを探していました。
関連:2010年代のディズニー・プリンセス像 「Find Your Happily Ever After」から「Life After Happily Ever After」へ|舞浜横丁
そこまで達した後に語られたのは「Magic」。
ウォルト・ディズニー・ワールドは元々「The Most Magical Place on Earth」と謳っており、そもそもこのパークはディズニーランドではなく「マジックキングダム」という名前であり、50周年はその原点を掘り下げるアニバーサリーとして「Magic」を取り上げています。
一方アナハイムでは2020年からパレード「Magic Happens」がスタートし、Dreamの多かったディズニーパークがMagicに移行してきています。
夢は誰もが持って叶えるものとして分かりやすいですが、魔法は魔法使いによるもののイメージが強く、ゲスト自身の体験にしにくいものがあります。
しかし、現実社会を反映する姿勢が強く見える最近のディズニー作品でも、魔法を扱う作品は多くあります。
魔法とは、夢を叶えるための手段であって、本当は誰もが扱えるものなのです。
Magic Happensでは、これを現代の作品と古典作品を繋ぐことで表現していると感じました。
関連:魔法を再定義する「Magic Happens」の凄さ|舞浜横丁
Disney Enchantmentでも、このメッセージがより強く出ています。
オープニングから古典から現代までの魔法使いたちが次々と魔法をかけていき、ヴィランパートに移るのもエルサ、そして闇からの復帰はモアナが担います。
シンデレラ城の輝きは中央の50周年モニュメントから発せられていますが、そこに石を返すことで、魔法の根源が「心」なのも表しています。
そのメッセージはテーマソング「You Are the Magic」で歌われている上にセリフでも語られます。
Wishesが好きな身としてはHappily Ever Afterでも説明的だなと感じていたので、今回ちょっとセリフで説明しすぎだろうとは思いますが。
とはいえ、どうしてThe Most Magical Place on Earthがこんなにマジカルなのか、ウォルト・ディズニー・ワールドの存在意義を改めて示す良いショーだと思います。

新導入メインストリートUSAマッピングの位置付け

Happily Ever Afterは5年ほどで終わってしまい、過去の花火に比べると短命でした。
ディズニーが伝えるメッセージがどんどん先に進みFind Your Happily Ever Afterすら古くなっている面もありますが、最近はマッピング映像が粗く感じることもあり、技術の進歩に対してアップデートを余儀なくされたのかなと思います。
A Beacon of Magicでも現れていますが、マッピングの色彩は非常に美しくなっています。
オープニングのフローラフォーナメリーウェザーやフェアリーゴッドマザーはとても綺麗。
そしてマッピング面で大きく進化したのは、マジックキングダムで初導入された、メインストリートUSAでのマッピングです。
アナハイムのディズニーランドをはじめ、他パークでも導入済みですが、マジックキングダムのやり方は少し異なりました。

そもそも、アナハイムではお城のサイズが小さく、マッピングを見られる人数が限られます。
そこでメインストリートUSAやイッツ・ア・スモールワールド、アメリカ河のファンタズミック!会場でもショーが行われます。
一方マジックキングダムでは、スモールワールドの壁もファンタズミック!会場もありません。
代わりに大きなシンデレラ城があり、ハブも広いため、シンデレラ城が絶対的なメイン会場となっています。
メインストリートUSAの観客も、シンデレラ城のマッピングははっきり見えたうえで、メインストリートUSAのマッピングも見るわけです。

広範囲から見やすいショーに

このマッピング領域について、Disney Enchantmentは東京のマッピング方式も取り入れています。
お城の右上を利用した表現です。
東京ディズニーランドのキャッスルプロジェクションでは、お城の中央をメインの場面にしつつ、右上で追加の表現を行っています。
これは遠くからでも上部のマッピングなら見られるため、多くの人に今何を表現しているのかが伝わります。
さらに、各パークのマッピングでは、ショー前にお城の通路部分に幕を下ろして投影しやすくしています。
この部分は幕なので平面になり、投影が綺麗に見えやすい場所なので、安易に活用しがちです。
それプロジェクションマッピングじゃなくてただのスクリーン上映じゃね?というのを置いておいても、低い位置のマッピングは見えにくい。
Disney Enchantmentではこの点にも配慮し、多くのキャラクターが幕よりも上に登場します。
オーロラ姫のダンスなど、下部を水面にしてダンスを鏡写しにしており見事です。
このように、メインストリートUSAからでも格段に見やすくなっています。

さらに、マジックキングダムのお城は、左右の塔が広く、ここもマッピング領域として活用されています。
お城の近くで見ると、左右まで視界全体にマッピングが広がり、全球スクリーンの中にいるような感覚に陥ります。
ピーター・パンと空を飛ぶシーンなど顕著です。
この視界いっぱいに広がるマッピングこそDisney Enchantmentの大きな特徴だと思います。

没入感のあるマッピング

Disney Enchantmentはシーン毎にディズニーソングが流れ、それぞれテーマに沿ってディズニー作品が投影されていきます。
ここで、場面ごとにテーマカラーが設定されており、全体の色合いが次々に変わっていきます。
マッピングの色彩が非常に活かされています。
左右の塔や木々までテーマカラーを利用して没入感を高めてくれます。
花火もそのカラーに合わせて打ち上がるため、視界の左右だけでなく上部にも波及。
花火が単なる賑やかしではなく、視界全体に広がる世界の大きなパートを占めています。
ミゲルがギターを鳴らすと一気にマリーゴールドのカラーに包まれるところとかすごい。
また、シーンの切り替え時に花火の余韻まで計算されたマッピングになっているのも見事です。

そして、メインストリートUSAのマッピングも、この左右への波及効果をもたらすために利用されています。
序盤はメインストリートUSAへのマッピングが行われず、あくまでシンデレラ城の補助であることがわかります。
そして、シンデレラ城の色彩が波打つようにメインストリートUSAへと波及していき、マッピングが始まります。
シンデレラ城でのメインシーンは見やすくなりつつ、没入感を左右のメインストリートUSAがもたらしてくれているのです。

そして、A Beacon of Magicからシンデレラ城に輝きをもたらしていた光の粒が、フィナーレにして一気にお城を駆け上がり、ティンカーベルとして飛び出します。
Happliy Ever Afterでもフィナーレに向けてYou Can Flyからの見事な盛り上がりを見せてくれましたが、今回もショー前からの輝きを一気に昇華させるような演出。
そしてティンクのピクシーダストで一気にシンデレラ城が黄金に輝き、その輝きが塔やメインストリートUSA、視界全体に波及していきます。
まさに魔法に包まれた感覚です。
マジックキングダムを訪れたゲストを包み込んでくれるシンデレラ城の魔法は、誰もが心に持っている魔法を呼び起こしてくれるもの。
The Most Magical Place on Earthを体現するショーでした。

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