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「 劇団四季 」 一覧

劇団四季『ノートルダムの鐘』を観た

ノートルダムの鐘を観てきました。

色々な方が言っている通り、舞台装置や演出はさすが。
これだけで観る価値はあったなと思います。
ストーリーは「元々『ノートルダムの鐘』はあまり好きではなく、舞台版で大きく変わったけれどそれはそれで微妙…」といったところです。

以降はネタバレ含む感想を。
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ネタバレ感想:劇団四季ミュージカル『ライオンキング』を観た

2015-02-20 13.00.15

劇団四季のライオンキングを観てきました。
香港フェスティバル・オブ・ザ・ライオンキング、ディズニー・オン・クラシックとライオンキング鑑賞が続いています。
香港ディズニーランド旅行記2~Festival of the Lion King~
ディズニー・オン・クラシック2014 ライオン・キングを観た

これまでに観た劇団四季は美女と野獣リトルマーメイドです。
両作品では、アニメーションをミュージカルにすることでより多くのキャラクターの心情描写が可能となっていました。
これが美女と野獣ではHuman Againや野獣のIf I Can’t Love Her、リトルマーメイドではエリックの決断という部分に反映されています。
逆に、ライオンキングではシンバに焦点を絞り、他のキャラクターの心情は少なめ。特にティモンとプンバァの影を薄く感じました。
その分表現されていたのが自然の壮大さ。
会場・ステージ自体はかなり小さく感じたのですが、客席を出演者が通り、足音も感じるなど、生身の人間が演じるからこそ現れる生命の鼓動がありました。
背景の色もキャラクターの心情を表す役割を担っており、自然もキャラクターのひとりとして扱われているように思いました。
特にティモンとプンバァたちが移動しようとするときの草たちは自然をキャラクターとして描いています。

曲としてはやはりサークル・オブ・ライフの強さ。
回転しながらせりあがってくるプライドロックも非常に良かったです。さすが常設。
そして、第1幕のフィナーレはハクナマタタ。マタアタと言うのが非常に気になりましたが。
Be Our GuestやUnder the Seaに比べて出演者総動員という感覚はなく、ちょっと寂しい。
シンバの交代もあり、3人で十分成立する曲であることはすごいのですが。
シンバの成長をどう表現するのかと思ったら、退場と入場がなかなか上手かったです。
ところで、プンバァの声がめちゃくちゃ似ていて驚きました。

Can You Feel the Love Tonightはシンバとナラのまま終わってしまったのがちょっと残念。
ティモンとプンバァで締めてほしかったです。
余談ですが、空中バレエみたいなのが出てきて、サンリオピューロランドの「マイメロディと星と花の伝説」で昔登場していた雑技団を思い出しました。

シンバに焦点をあて、ティモンとプンバァは影が薄くなっていますが、そこを突き詰めすぎており、シンバがハクナマタタの精神を学んだことが否定されている印象を受けました。
スカーの描写も中途半端。
映画版でもなぜムファサの父は王位継承権2位のスカーに帝王学を教えなかったのかが謎ですし、スカーの人生は不憫です。
四季版ではところどころでそんなスカーの心情を表現しますが、そこに対してきちんと落としどころをつけてほしかったです。

美女と野獣の馬など、ミュージカルでは省略されがちな動物。ライオンキングはその動物しか登場しないという作品です。
動物と大自然を人間が表現し、その鼓動が伝わってくる壮大さがある舞台でした。

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劇団四季新作『アラジン』2015年5月24日開幕

アラジンの話題が続きます。
電通四季劇場[海]にて2015年5月24日(日)より『アラジン』のロングラン上演が発表されました。

日本語訳はアナと雪の女王を手がけた高橋知伽江さん、そしてキャストはオーディションにて決定します。
発表会はニコニコ動画での中継も行われました。
この様子はコンフェティが詳しいです。質疑応答がすごい。
劇団四季ミュージカル『アラジン』2015年5月24日開幕!製作発表会を実施。|conфetti(コンフェティ)

ディズニーさんと劇団四季さんの間に独占契約があるということでしょうか?
アナ雪のミュージカル化の想定はされていますでしょうか?

劇団四季の新体制としてどのような作品になるのか楽しみです。
あとはコンフェティを読んでください。

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劇団四季「リトルマーメイド」感想(ネタバレあり)

劇団四季ミュージカル「リトルマーメイド」を観てきました。
littlemarmaidshiki

四季は美女と野獣以来2度目でした。
劇団四季『美女と野獣』観た | 舞浜横丁

リトル・マーメイドは1989年公開の映画。
なんと公開25年になりますが、いまだにこれを超える作品はない史上最高傑作だと思っています。
この作品に今の時代に合わせたアレンジを加えたのが今回の舞台版という印象でした。
言わば第2次黄金期の作品を第3次黄金期らしくしたものです。
舞台版ではトリトンがアースラの弟になっているなど設定上の変更がいくつか行われています。
しかし一番大きな変更はアースラがヴァネッサに変身しないことだと思います。
映画版ではアリエルとキスの寸前までいくものの、ヴァネッサの歌声を聞いた瞬間ヴァネッサと結婚することを決めます(催眠術でもありますが)。
一方舞台版ではあの声を探すも最終的にはその声を持たない姿のアリエルと結婚することを決めます。
アースラによる本物の声を聞いてもなおアリエルと結婚すると宣言するエリックが印象的でした。
魔法にかけられてやプリンセスと魔法のキス以降のプリンセスストーリーらしくなっています。
また、アースラがトリトンたちの人間嫌いを利用しアリエルの心に揺さぶりをかけるのも非常によかったです。

この変更は非常に良いのですが、物語を変更しながら元々のお話も残っているため、省略部分が多いように思います。
例えば、アリエルとアースラの契約シーンにおいて舞台版ではセバスチャンとフランダーが入る余地はありません。しかし人間に変わった時点で2人は契約条件まで知っています。何故。

ミュージカルにしたことにより上演時間が圧倒的に長くなり、曲数も増えることで多くのキャラクターの心境描写が可能になっています。
特にKiss the Girl後の「もしも」はアリエル・エリック・セバスチャン・トリトンの心境を重ねるミュージカルらしいシーンとなっています。
一方でフランダーの存在が薄くなっていると感じました。
マックスがいなくなっていたり、Under the Seaの豪華さも(舞台版美女と野獣に比べても)劣っていたように思います。
アースラもトリトンの兄弟を殺せるならトリトンだって簡単に殺す場面あっただろうに…
また、リトル・マーメイドは多くの舞台があるため、舞台版では本のページにすることで誤魔化していましたが、若干無理が。。。

トリトンがセバスチャンの甲羅を割って皿に盛って…と脅すところは不満です。
それでは海の世界でも陸と変わらないことになってしまいます。
Under the Seaを否定しているようなものです。

Under the Seaの世界観が脚本の隅々まで浸透していないようならリトル・マーメイドをやる必要はないと思います。

よく分かったのは、Part of Your Worldが流れると無条件で泣くということです。

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劇団四季『美女と野獣』観た

beautyandthebeast
劇団四季の美女と野獣を観てきました。
劇団四季 作品紹介(ステージガイド) 美女と野獣

やはり美女と野獣は歴史に残る名作でした。
物語としての素晴らしさは失わず、ミュージカルだからこそ見えるアニメとは違った側面を見せてくれたように思いました。
アニメ映画ではなくミュージカルになることによって、歌の分量が増え、複数人物の心情描写が可能になります。
そのおかげで、召使いの心情変化もたびたび描かれています。
時間とともに物に変わっていってしまう召使い。どうしても人間の大きさでしか演じることが出来ないミュージカルにはいい設定です。
このおかげでHuman Againの曲が映画版よりも遥かに映えています。
しかし、こちらでタイムリミットが迫っていることが非常に分かりやすく現れているため、薔薇のほうがやや目立たなくなってしまったかなという印象です。

召使いが目立ちすぎるのが映画版でHuman Againが削除された理由ですが、やはりミュージカル版では召使い大活躍。
Be Our Guestが最大のハイライトになっていますし、Beauty and the Beastがこれに比べて見劣りしているかと思います。
Be Our Guestは圧巻。
世界中の料理をイメージしたシーンに、観ていてこれをパークに持って行きたいと思いましたが、それってテーブル・イズ・ウェイティングですね。
演出はフィール・ザ・マジックを思い出しました。

ベルの心情変化は、ベル側の成長という面で新たに描かれていますが、映画版から元々ある父や自由への想いについては、映画版の知識が前提になっているように思いました。
それでもRepriesは見事。一気に舞台が広がる様子は分かってるなと感動しました。
しかし全体的には映画版での心情について説明不足な印象。

他にもストーリーが映画版知識を前提にしているように思いました。
説明不足のために、映画版を知らないとよく分からない部分が多数ありま
した。
ベルが逃げて狼に襲われるシーン、夜襲に対する召使いの反撃、ガストンに刺されてから奇跡が起こるまで、など説明不足のシーンは多々ありました。
特に最後の奇跡は重要なのに、観に来ていた中学生集団はそこのストーリーがさっぱり分かっていませんでした。

基本的に映画をしっかり観た上で観に来るのが正しいスタイルなのかなと思います。
強いぞガストンは映画版を分かった上で観るとミュージカルらしい演出になっていて良かったです。病院の人のシーンはそんなに時間かけない方が良かったように思いました。もっと説明しなくてはいけないことが他にありますし、このシーンは短いほうが怖いです。

アニメではできるけど舞台では出来ないことには、前述の召使いの姿や大きさが挙げられますが、もう一つが動物。
舞台版ではフィリップが登場しませんが上手いこと話をつなげています。
狼も立ち回りになっており、動物を自由に使えるのはアニメの大きな魅力の一つだと改めて思いました。

舞台版とアニメ版、それぞれがそれぞれの持つ魅力を出していると思います。
ただ、アニメ版の素晴らしさには敵いませんでしたし、舞台版自体がアニメ前提であると思いました。
なお、終始号泣していたことは言うまでもありません。

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