「 日別アーカイブ:2025年01月13日 」 一覧
- 駄話 - by poohya
2024年間ベスト
こういうものは普通年内に出すものです。遅くても年明けすぐでしょう。
気付いたら年末年始が終わったので今さら書きます。
2024年はディズニー映画がつまらなかったという言い訳もありますが、個人的にエンタメ摂取量が少ない年でした。
その中で面白かったものを記録しておきます。
テーマパーク
10年に一度レベルの国内テーマパーク大規模開発イヤーでした。特に春休み近辺は忙しかったです。
国内勢だけでもイマーシブ・フォート東京やジブリパーク魔女の谷、USJドンキーコング・カントリーなどかなり強いラインナップでしたが、振り返ってみても結局ファンタジースプリングスが最強でした。
アトラクション「アナとエルサのフローズンジャーニー」
あまり期待していなかった(アイガーの話も高野さんの話もイマジニアの話も信用していなかった)の申し訳ないというクオリティ。
詳細はファンタジースプリングスの感想に書きましたが、世界トップのアトラクションになりました。
ネタバレ感想「ファンタジースプリングス」4アトラクション|舞浜横丁
最新のオーディオアニマトロニクスがもつ脅威の表現力と、その技術ありきで作られた構造。
アトラクションでしか描けない表現方法で映画の物語を伝えてくる、これぞディズニーらしいアトラクション作りであり、世界のアトラクションの評価はフローズンジャーニー以前と以降で分かれると思います。
D23でリメンバー・ミーやミラベルのボートライドが発表されましたが、フローズンジャーニーが評価基準になりますし、そもそも今後ボートライドを次々と作ることになったのもフローズンジャーニーの功績なんだと思います。
ショー「クロミライブ」
ライブショーのベストは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの「クロミライブ」でした。
例年セサミのショーを公演しているステージに、クロミとマイメロが初登場したショー。
クロミのライブにマイメロも乱入してきて、2人でライブを繰り広げるのですが、生演奏に生のシンガーも入ってきて、その構成が見事でした。
クロミのキャラクターを完璧に理解していて、海外シンガーの使い方などもクロミらしくて素晴らしい。
サンリオのショーでもピューロランドでは作れないものでしょう。
ピューロもハーモニーランドもあるのにUSJにキティがいる意味が問われがちですが、USJでしか作れないサンリオショーになっていて非常に良かったです。
イベントショー「ミニー@ファンダーランド」
スペシャルイベントのエンターテイメントでは、ディズニー・パルパルーザの「ミニー@ファンダーランド」が良かったです。言わずもがなですが。
最近この手のイベントショーはパリが良く作っていましたが、東京も本気を出してきた。
完全にオタク向けに振り切っていて、潔い閑散期ショー。
キャッスルフォアコートの活用も上手かったですし、フロートがフロートを追い抜く姿なんて初めて見ました。
このキャッスルフォアコート方式を他でも展開するのかなと思ったら、今年のパルパルーザは通常のパレードルート3回停止のようですし、広がらなくて予想外でした。
ライブ「D23 Disney Experiences Showcase」
D23イベントでのパーク講演。
生演奏を常時用意しながら、次々と俳優が出てくる姿はエンターテインメント企業の真髄を見せられました。
そこに、最新発表としての興奮が続々と与えられたのですから、格別な体験でした。
D23: The Ultimate Fan Eventに行った|舞浜横丁
映像
虎に翼
2024年はもうこれしかないでしょう。
虎に翼の話をするために年間ベストを書いているようなものです。
歴代朝ドラの中で良かったとかそんなレベルではありませんでした。
第1話の冒頭から引き込まれ、最終回、そして紅白特別ドラマまでどっぷりと浸かりました。
日本初の女性弁護士を主人公にした、憲法14条の実写化です。
完全な悪役もいなければ完璧な人物もいない中で、あらゆる問題を取り上げ、あらゆる人と向き合い救っていました。
自分ごとであったり、自分では気付けていなかった視点を得たり、知識として小学生の頃から知ってはいた憲法14条がここまで意味を持って見えてくるとは、考えたことすらなかった体験でした。
第1話での日本国憲法発布がまさかこんなに早く回収され、それがプロローグに過ぎなかったとは、その濃密さに慄きます。
ディズニーがいくらすごいメッセージを打ち出してきても、この物語に敵うとは思えない。
これを毎日2,000万人が見ていたという事実だけですごいことです。
唯一の欠点が、時間が足りないことという濃密なドラマ。
最終週の構想であったという、90年代の優未編も見てみたかったです。
きっと今後何十年も生きる支えとなり、このドラマに恥じない人生を送ろうと思える、名作中の名作でした。
The Last Verse
リチャード・シャーマン追悼動画
D23のリチャード・シャーマン追悼パネルで公開されました。
リチャードが生前最後の仕事として遺した「小さな世界」の新歌詞が明らかにされました。
イッツ・ア・スモールワールドが持つ力と歴史を端的に表現し、会場のみんなが号泣するような動画の中にも笑い声が混ざるユーモアもあり、まさにディズニーの映像作り。
本当に亡くなったんだなと実感もさせてくれた映像でした。
光る君へ
またNHKですが、大河ドラマも良かったです。
源氏物語の紫式部を主人公にした文学大河。
鎌倉殿の13人も面白かったですが、史実がわからないことが多い昔の方が面白く描けますね。
とはいえ「光る君へ」では、紫式部と藤原道長がソウルメイトという、ドラマの根本部分がものすごいフィクションというあまりに大胆な設定となっています。
史実を見失いかけるので、毎週更新されていた美術館なびの「回想」がありがたかったです。
この時代に解説でも考察でもなく「回想」というタイトルがおしゃれ。時系列順ではなく、最も残ったシーンを振り返った後で関連するように他シーンも辿る構成も面白かったです。
序盤からずっと源氏物語成立までのまひろ(紫式部)の背景と、道長サイドの政治的背景を描き続け、8月になってようやく源氏物語を書き始めるのもすごかった。
源氏物語の成立も当然良かったですが、その前に出てきた枕草子の成立が心に残りました。
紫式部と清少納言の対立はほとんどなく仲良しとして描かれる中で、作品としての陰と陽の対比ははっきりと描かれました。
その中で、枕草子が敗者の文学として描かれたのが、知らなかった捉え方でした。実際に最近の研究ではそう捉えられているようです。
昔暗唱させられた文章が、ただ四季を美しく描くだけでなく、輝かしかった頃を懐かしむように描いた背景を持つと、その美しさがぐっと増しました。
あえて関連付けると、「クマのプーさん」の原作の成立と受容も、WW1を経て世界の中心から外れていく英国におけるヴィクトリア期への郷愁があると考えています。それに通じる感覚でした。
2024年じゃないけれど見たもの
2024年にできたわけではないけれど、自分が2024年に体験して良かったもの
ヴェロキコースター
フロリダのユニバーサル・アイランズ・オブ・アドベンチャーのアトラクション。
『ジュラシック・ワールド』シリーズをテーマにしたコースターで、ヴェロキラプトルのように疾走するコースターです。
テーマ性とかではなく、ただただコースターとして名機。
単純にコースレイアウトが良すぎる。気持ち悪さが一切なく、ひたすら爽快なコースターでした。
ウィキッド
日本公開は2025年3月です。これを観るために韓国まで行きました。
ミュージカル版も好きですが、その音楽を見事に映像化。
劇団四季版しか見ていないのでブロードウェイ版は分かりませんが、映画では2人の学生らしさがよく出ていて、感情の振り幅への説得力が増していました。
ウィキッドの話の構成上、曲もストーリーも第1部に集中しているので、映画パート2がどうなるのか心配でしたが、これならパート2にも期待できそうです。
観てからずっと映画サントラを聴いています。
早く公開してくれ。公開されたらドルビーシネマが良いと思います。