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 - くまのプーさん, 駄話  - by poohya

プーさんコーナーから見える「クリストファー・ロビンの家」とは

プーさんコーナーを見ていくと、ディズニープーの立ち位置が見えてきます。

はじめに、プーさんコーナーとは、プーさんのグッズコーナーという意味ではなく、Pooh Corner(プー横丁)です。
原作のタイトル「The House at Pooh Corner」(プー横丁にたった家)から来ています。
ディズニー版でも「完全保存版Ⅱ ピグレット・ムービー」で登場します。
また、100エーカーの森の元となったイギリス アッシュダウン・フォレストにはPooh Cornerというお土産やさんがあります。

さて、プーさんコーナーは英国邸宅をイメージした建物です。
キャストさんによると、このお店のバックグランドストーリーは、「クリストファー・ロビンが幼いころに住んでいた家」だそうです。さらに、「クリストファー・ロビンが後にプーと呼ばれるくまのぬいぐるみを貰った場所」であり、「はじめてプーの物語を聞いた場所」なのだそうです。
では、この家はどこにあるのでしょうか。
ミルン家は家を2つ持っていました。
1つ目が、クリストファー・ミルンが生まれ育ったロンドンの家。
もう1つが、クリストファー・ロビン5歳の時に購入した別荘、コッチフォード・ファームです。
ミルンはコッチフォード・ファームと一緒にアッシュダウン・フォレストも購入しました。これが100エーカーの森です。
つまり、プーさんコーナーのバックグランドストーリーによると、このお店はロンドンの家ということになります。
しかしそれではお店の外観が合いません。
ハニーハントの前に広がる、ミルンの妻ダフネ自慢の庭はコッチフォード・ファームのものでしょう。また、家の外観、外にある井戸なども実際のコッチフォード・ファームを元にしたと言っていい作りになっています。
見た目はコッチフォード・ファーム、中身はロンドン。
どうしてこうなっているのでしょうか、東京のプーエリアは適当な作りなのでしょうか。

実はプーさんコーナーの中にはもう一つ、プー物語には欠かせない要素がありました。
階段です。
キャストさんによると、この上にクリストファー・ロビンの部屋があるそうです。
コッチフォード・ファームではクリストファー・ミルンの部屋は1階にありました。
一方ロンドンの家では2階にありました。
『クマのプーさん』冒頭でもクリストファー・ロビンがプーを連れて階段から降りてきて、父のお話を聞いています。
そして、再び階段を上がり、自室へと戻っていきます。
原作ではクリストファー・ロビンの部屋は2階にあることが分かります。
さらに、ディズニー版を見てみましょう。
ディズニープーでは「完全保存版」「ティガームービー」「2011年版」でそれぞれ冒頭のクリストファー・ロビンの部屋が実写で描かれています。
これらを総合するとクリストファー・ロビンの部屋の位置は、2階の角部屋、階段を上って左側であることが分かります。
さらに、この家はコッチフォード・ファームをイメージしていることが、家の外や部屋の中の様子から分かります。
映画版でもクリストファー・ロビンの住む家は見た目がコッチフォード・ファーム、中身はロンドンの家となっています。
つまり、プーさんコーナーはディズニープーにおけるクリストファー・ロビンの家を再現した場所なのです。
プー映画と照らし合わせると、プーさんコーナー正面の2階右側がクリストファー・ロビンの部屋の場所にあたります。

「クリストファー・ロビンが幼いころに住んでいた家」と過去形になっているということは、今クリストファー・ロビンはこの家には住んでいません。
つまり、クリストファー・ロビンが森を去る「最終章」より後の世界がプーさんコーナーおよびプーさんのハニーハントということになります。

では、プーさんコーナーのキャストは一体誰なのでしょうか。
バックグラウンドストーリーによると、「クリストファー・ロビンとその家族とを見るの世話係でありこの邸宅の管理人」だそうです。
クリストファー・ロビンの世話役とは、ナニー(乳母)にあたります。
クリストファー・ロビンのナニーは基本的に1人。他にも家庭全体の世話係がいます。
A.A.ミルンの妻ダフネはお嬢様育ちで、ミルン家に嫁ぐ際に自らのナニーも連れてきています。
ナニーは家事などの仕事をこなし、ダフネはその分庭づくりに専念したそうです。
そんなミルン家を支える存在がナニーでした。
プーさんコーナーのキャストはこのナニーにあたります。
ミルン家の一員であるかのように、この家で過ごし、プーの世界の誕生に大きな役割を果たしたナニー。
クリストファー・ロビンが森を去った今、残ったプーたちの世界を守り、ゲストに届けてくれる存在がプーさんコーナーのキャストです。

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