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「2023ありたい姿」OLC中期経営計画2016発表

オリエンタルランドグループ「2016中期経営計画」について

2014~2016年度の中期経営計画がついに発表されました。
10年後を見据えた「2023ありたい姿」をキーワードに、両パーク大規模投資が行われます。
両パークでアトラクションの入れ替えなどが計画されています。

2011~2013年度の中期経営計画「Build Up OLC 2013」の次となる今回の計画、前計画にはなかった大規模投資が注目されます。
今朝の日本経済新聞によると、
11~13年度の投資実績の6割増となる1,200億円投資発表になりました。
トイ・ストーリー・マニア!(115億円)やスター・ツアーズ(70億円)、ショーではファンタズミック!(20億円)などと比較すると大きな額であることが分かります。
ちなみにタワー・オブ・テラーが210億円。
東京ディズニーリゾート、3年で1200億円投資  :日本経済新聞
しかし発表内に「1200億円」に関する記述はなし。
代わりに、2023年度までに5,000億円の投資計画が発表されました。
ちなみに、3年前は10年間(2011~2020年)で2,000億円。
大きな方針転換があったことが伺えます。

2023ありたい姿のメインは、2パーク入園者数を常時(周年イベント以外でも)3,000万人レベルにすること。
「世代を超え、親子や夫婦など、あらゆる形態を含むファミリー」をメインターゲットに、施設拡張によるキャパ増、1Q,4Qの”閑散期”を均衡化することで3,000万人を受け入れられるパークを目指します。

ランド:エリア一新などインパクトのある大規模投資
シー:拡張用エリア活用などによる大規模投資

と、踏み込んだ投資内容も出ています。
ランドはかねてから噂されている新ファンタジーランドあたり、シーは拡張用エリアということでロストリバーデルタあたりの可能性が高いでしょう。
日経によるとまずはランドに注力し、シー拡張は16年度以降。
これについては、
「TDLはファミリーや若者向けにアトラクション(施設)やショー(観劇)に磨きをかけ、TDSはアダルト向けに敷地面積のそのものを拡大するのも腹案だ」
というかがみんのコメントが年始に出ています。
新たな中期経営計画へ、OLC新春コメントから見る2014年|舞浜横丁

具体的な発表も行われました。
ラグーンシアターの総工費は約40億円。意外と大きい。
そして、改修工事が予告されていたメディテレーニアンハーバーは、観賞環境改良という名目で約25億円が上げられています。
ハーバーを整えることで、ショーのキャパシティ向上を狙ったものでしょう。
この工事は2015年中に完成予定。
やはりミシカ後継は2016年のシー15周年までお預けでしょうか。
既に発表されている新要素は、
ワンス・アポン・ア・タイム:20億円
ジャングルクルーズ:16億円
スティッチ(・エンカウンター):20億円
マーメイドラグーン・シアター:40億円

さらに、OLCとしてはおそらくはじめて、積極的な海外ゲスト営業を行います。
成長の見込まれる東南アジアを中心に行うそうで、上海ディズニーランド対策と言えるかもしれません。

シー15周年となる今計画最終年度の営業利益目標は1,000億円。
2013年度が営業利益1,144億円を達成したため、この額をシー周年イベントで達成できるかの目標となります。

入園者数3,000万人、営業利益1,000億円と、10年後平常的に起こる未来として挙げられるのが30thの2013年度でした。
2013年度決算によると、
営業利益は1,144億円。前年度から300億円増で過去最高。
純利益も705億円で過去最高。
全四半期とも営業利益過去最高額を達成しています。

一人当たり単価は11,076円で過去最高。
懸念されていた飲食売上高も33円増となりました。
毎年商品販売増要因として挙げられていたダッフィーが、今回は入園者増要因として登場したのが印象的です。
入園者比率は1%程度ではありますが、小人が減り大人が増えました。

また、ディズニーホテルの客室稼働率は3ホテルとも90%台後半。

2014年度予想として、入園者数2,800万人。
1割減に納められるかの勝負となります。

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