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OLC2017年3月期決算&2020中期経営計画ポイントまとめ

平成29年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
オリエンタルランドグループ「2020 中期経営計画」について
2017年3月期決算説明会及び2020中期経営計画説明会
決算と中期経営計画が発表されました。

2017年3月期決算

OLCの17年3月期、営業益3%増 1~3月に巻き返し:日本経済新聞
4Qのクリスタル・ウィッシュ・ジャーニー〜シャイン・オン!〜、フローズン・フォーエバーが好調で3Q分を巻き返しました。
ステラ・ルー効果もあり、入園者数はギリギリ3000万人超え。
通年で見ても「上半期の悪天候に加え、東京ディズニーシーでヴィランズをテーマとした『ディズニー・ハロウィーン』が2年目を迎えたことなどによりテーマパーク入園者数が減少」とあります。
15周年期間中ながら相当ヴィランズ・ワールドの成績が悪かった模様。今年も再演なのに…

シー15周年効果で物販は伸びたものの、飲食は減少。
今年度も飲食は現象を続け、物販も反動減が来ます。

今年度の予想入園者数は15周年の反動減で2,950万人。
さらに17年3月期に予想以上のコスト削減効果で増益となった反動で今年度は減収です。
17年3月期は現状のキャパシティで本来持つべき実力以上の成績を無理に出した感があり、どう適正水準を保ちつつ35周年に繋げるかがポイントとなります。

2020中期経営計画

今回は4年分の経営計画。
2020年度までが対象です。

テーマは「“新鮮さ”と“快適さ”を兼ね備えたテーマパーク」。
ありたい姿2023での目標高い「満足度を伴った入園者数を恒常的に3,000万人レベルとする」から一歩踏み込んだ内容になりました。
目標は、2020年度での「入園者数過去最高」、「営業キャッシュ・フロー過去最高」の達成。
新ファンタジーランド起工式で上西社長は拡張は、もちろん入園者数が増えなければ困るものの、それよりも満足度向上が目的と述べていましたが、入園者数もがっつり追っていく姿勢が明らかになりました。

“新鮮さ”については、2018年の35周年、2019年ソアリン、そして2020年新ファンタジーランドを中心としたコンテンツ提供。
イッツ・ア・スモールワールドの他にも「複数のアトラクションのリニューアルを検討」しています。
また、エレクトリカルパレードや35周年新規キャッスルプロジェクションを挙げ「エンターテイメントのリニューアル・追加も検討」。ドックサイドステージとショーベースがどうなるのかは気になるところです。
そして、「新作ディズニー映画とタイムリーに連動した新たなスペシャルイベントなどのプログラム」という、今までになかった表現も。
夏のパイレーツサマーが例として挙げられています。2018年頭のピクサーイベントもどのようなものになるか気になるところ。
『アナと雪の女王』ヒット後のフローズンフォーエバー初年度と2年度のヒット落差が教訓になっているのかもしれません。
「ヒットした映画は続編が出ることも考えられるので、今後も密に情報共有しながら、テーマパークとのシナジーを図っていきたい。」と最近のディズニー映画の続編傾向も踏まえた話が出ています。

“快適さ”は、新アトラクション・エリアによるキャパシティの純増。
・既存レストランのリニューアルなどにより座席数の増加や食事の待ち時間を減らす取り組み
・サービス施設のリニューアル・増設
・モバイルを活用してショッピングやパーク内外でさまざまなサービスが利用できるアプリの開発
が挙げられています。
レストランの待ち時間はかなり大きな課題として認識しているはず。
「モバイルを利用したショッピング」も大改革に繋がる重要なポイントです。
質疑応答では「商品店舗でレジに並ぶ時間を短くするモバイルショッピングの導入」と表現されています。

2021年度以降は、変わらずランド「7つのテーマランドの開発」とシー「複数の拡張用地を活用した開発」。
一方舞浜外事業については2020経営計画では触れず、2021年度以降に「目標とする時期を限定することなく、1セグメント化を目指し引き続き検討を進める」とかなり後退した形になりました。

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