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OLC非正規キャスト約2万人も労働組合(OFS)に加入。人手不足対策、実効性は

オリエンタルランドの労働組合は約2万人いる非正規従業員を4月1日付で組合員にする。組合員は現在の約2900人から2万2000人程度に増える。対象はアルバイトやショーの出演者、嘱託社員などで全従業員の8割以上を占める。テーマパークで働く従業員の賃金や働き方の待遇改善を進め、人手不足に対応する。
オリエンタルランド、非正規2万人を組合員に 人手確保|日本経済新聞

これだけの人数が一気に労働組合に加入するのは珍しいと、各紙大きく取り上げています。

キャスト不足に備えて待遇改善へ

同社が入社時に労組への加入を義務づけている対象を、非正規従業員にも広げる。労使は2月、そのために労働協約を改定することで合意していた。(中略)
組合側は4月以降、アルバイトの時給アップやシフト制度改善、育児・介護への配慮も経営側に求めていく方針だ。
経営側は「今後も採用環境は厳しくなる。雇用区分に関係なく従業員の声を聞くことは会社側にもメリット」(広報)としている。人手不足が進んでおり、せっかく仕事に慣れた非正規従業員をつなぎとめたい狙いもありそうだ。
非正規従業員1.9万人を組合員に オリエンタルランド:朝日新聞デジタル

最近のOLCは人手不足に対するキャスト待遇改善にかなり神経を使っているようで、その一環として労使交渉を決めた模様。
参考:TDRキャスト時給19時〜22時が200円増しに|舞浜横丁
日経では見出しに「人手確保」とある上、1月に初の大阪面接会が開かれたこと、昨年のテーマパークオペレーション職新設が触れられています。

労組執行部は「人事、制度、職場環境の三つの視点から交渉を進めていきたい」としている。
非正規従業員の労働条件の改善交渉は来年の春闘からとなる。労組執行部は、新たに加わる組合員の意見を聞いた上で具体的な要求事項を固める方針だ。
オリエンタルランドが非正規2万人を組合員に 労使で合意 – 産経ニュース

4月1日から加入するので、具体的に動くのは来年の春闘から。

オリエンタルランド・フレンドシップ・ソサエティーに加入

オリエンタルランドの労働組合といえば、以前「オリエンタルランド・ユニオン」の活動が目立っていましたが、今回のはこれとは別。
OLCの社員・非正規社員は原則として「オリエンタルランド・フレンドシップ・ソサエティー(OFS)」に加入することになります。
OFSは今年30周年。
この節目ということもあり、大きな改革となったようです。
たくさんの組合員が加入するのに備え、ホームページ(ほとんど準備中)も作られています。
https://j-union.com/-/ofs/
OFSチェアマン 石橋 慎哉さんのメッセージ付き。
朝日が報じている通り、2月18日時点で労使交渉中であることが伺えます。

オリエンタルランド・ユニオンの対応

一方のオリエンタルランド・ユニオン。
3月3日にチラシ(リンク先PDF)を公開しています。
4月以降は非正規社員が全員OLCの労働組合に入る必要がありますが、入る組合はOFSに強制されるのではなく、オリエンタルランド・ユニオンを選ぶことも可能だと解説するチラシです。

ユニオンショップ協定が結ばれた会社で働く人は、労働組合には加入しなければならない。しかし、OLC に二つの組合が存在している場合、どちらの組合に加入するかは、個人が選択できるということです。

ユニオン側からすると、非正規社員がごっそりOFSに奪われる可能性があり、警戒しているようです。

OFSは一般的にいう「労働組合」とは全く違う、どちらかといえば社員会に近いスタンスで運営されている。労使関係は円満(UIゼンセンの方針により労使協調路線)。
オリエンタルランド – Wikipedia

このように、OFSは成り立ちからして社員会に近く、強い労使交渉が行えないという主張もあります。
その視点から見ると、非正規社員をみんなOFSに入れてしまうことで、ユニオンなどの活動を抑える目的がある、という見方もできそうです。

「人事、制度、職場環境」の改善が来年の春闘でどこまで行えるのか、注目です。

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