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 - 映画  - by poohya

『シンデレラ』来日記者会見

映画『シンデレラ』来日記者会見がザ・リッツカールトン東京で開催されました。
シンデレラ役リリー・ジェームズとケネス・ブラナー監督が来日して行われた記者会見の様子をレポートします。
 

 

 映画『シンデレラ』はディズニーによる名作の実写化。
『アリス・イン・ワンダーランド』や『マレフィセント』のような最近の実写化作品とは異なり、シンデレラのストーリーをそのまま描く作品。
奇をてらったストーリーではなく、元々のストーリーを尊重しながらも、この時代に実写で描く意義のある素晴らしい作品で、非常に質の高いものになっていました。
ネタバレ感想:映画『シンデレラ』(実写版)を観た|舞浜横丁

会場にはシンデレラ城を模したステージが。
お城の扉からケネス・ブラナー監督、リリー・ジェームズさんが登場しました。

リリー・ジェームズさんは初来日。
日本人は優しい人たちという印象で、昨夜はお寿司とお酒で素敵な夜を過ごしたそう。
初めての日本を満喫している様子でした。

現代的で芯の強い新たなシンデレラを描いたという監督。
シンデレラというと変身シーンや真夜中を告げる鐘など有名なシーンがいくつもあります。
監督は今回、有名なシーンにこたえつつ、シンデレラ像を内側から変化させるようにしたとのこと。
より知的で力(優しい心)を持ち、ユーモア、セクシーさをあわせもった女性として、このおとぎ話を作ったそうです。

リリーさんは、シンデレラにキャスティングされたとき、監督から電話がかかってきたときはあまりの嬉しさに叫んだそう。
シンデレラをやること、ディズニー作品に出られることはもちろん、素晴らしい脚本、ケネス・ブラナー監督の作品に出られたことについてとてもうれしく思っているとコメント。
新しいシンデレラは強いキャラクターになった

そんなリリーさんをシンデレラ役を選んだ理由として、監督は作品を一緒に作っていく人が必要だったと述べました。
リリーさんにはオーディション時からシンデレラの解釈が詰め込まれていたとのこと。
彼女のとても豊かで複雑で誠実で教示も持っている素晴らしい演技が、シンデレラ像を作るうえで重要だったそうです。
リリーさんは監督に絶賛されて照れながら、監督とは最初のオーディションから通じるところがあったとコメントしました。

シンデレラに込めたメッセージ
皆がシンデレラ物語を知っています。
その作品に対して、どういう風にこのストーリーをつづるのかを考えた監督は、人間的な演技を通して新たなシンデレラを描くことにしました。
監督は、シンデレラのストーリーを読み返したとき、思っていたよりエモーショナルに響いてきたとのこと。
みんながシンデレラと言われて思い浮かべるシーンにはすべて答えながら、人間的な部分で響いてた部分を表現しました。
俳優たちによる人間的なインスピレーションを、女性だけでなく男性にも力つけられるものを感じさせる作品になりました。

今作ではアニメーションのシンデレラに比べて、王子の名前、舞踏会での王子の姿、ヒーローとヒロインが出会っている、というような差があります。
中でも最も異なるのは、シンデレラのキャラクター像。
彼女の強さは優しさ。
古いプリンセス像と呼ばれるような、受け身の姿は全くありません。
自分とともに生きられる男性を探すシンデレラの姿は現代的で新しいものです。

アニメーションを実写化するとき、キャラクター同士の人間関係が描けることが魅力だと語る監督。
監督が特に好きなシーンはエラの父の死を伝える農家に、伝えることを悲しかったでしょうと伝えるところ。
このような描写で人間性を描けるのは実写ならではです。

シンデレラは自分自身であるという勇気を持っています。
さらに彼女はストーリーを通してどんどん強くなっていきます。
加えて、リリーさんは自分も演じながらどんどん自信がわいてきたとのこと。
シンデレラはまさに周りに強さや勇気を与えられるような存在ということでしょう。

今作で大きく異なるのはシンデレラが王子と事前に出会うということ。
乗馬はシンデレラにとって重要。
自分で馬に乗ること、自分で手綱を持っていることがシンデレラの解放感を表すのに重要な役割を果たしています。

作品を代表するシーンである舞踏会のシーン。
ここで監督は観客を舞踏会に連れていきたかったとのこと。
自分の希望、あこがれが叶うことの象徴として舞踏会描いたそうです。
監督自身も魔法にかけられたシーンだと語っていました。

エラが自分自身であることを恐れてはいけないと言います。
監督によると、リリーさんは最初からありのままの自分でいつづけました。
シンデレラになろうと思わなくてもいいが、ありのままの自分に自信をもつようなインスピレーションをうけてほしいと語っていました。

ここで、日本のファン代表として木下優樹菜さんがシンデレラをイメージした青いドレスで登場。
木下さんより、ゲストのお二人にプレゼントが贈られました。
リリー・ジェームズさんには桜で作ったガラスの靴の形の花束
ケネス・ブラナー監督には“勇気と優しさ”を花言葉に持つ花束が贈られました。
“勇気と優しさ”はこの作品のテーマ。
花言葉が「勇気」の意味を持つコモンタイムと、青いドレスをイメージしたデルフィニュームの花束でした。
さらに、サプライズとして4月5日に誕生日を迎えたリリー・ジェームズを祝い、シンデレラのドレスをイメージしたケーキが贈られました。

最後に日本のファンへのメッセージがありました。
木下さん「女性だけでなく男性も楽しめる作品なので、友達や家族で観て魔法にかけられてください。」
リリーさん「私はとても誇りにしている映画で魔法のような映画ですので皆さん楽しみに観てほしいと思います。」
ケネス監督「この映画は日本の方にもハートで楽しんでいただきたい映画です。シンデレラがそうしたように自分のパートナーを見つけてほしいと思います。
もしかしたらその相手とは鏡に映った自分かもしれません。それがパートナーを見つける手助けけになってくれるでしょう。
だってシンデレラでもできたのですから。」
映画『シンデレラ』は4月25日(土)日本公開。
非常にクオリティの高い大傑作です。
ぜひ劇場で観るべき、おすすめの作品です。

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