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 - プーやのひとりごと  - by poohya

プーやのひとりごと75

2015-03-23 16.50.59

東京アニメーションアワードフェスティバル(TAAF)にいきました。
2年目にしてアカデミー賞にノミネートされながら日本で公開されない作品を見る場になりつつあるTAAF。
昨年はアーネストとセレスティーヌを観ましたが、今年はSong of the Seaを観ました。
また、The Box Trollsのセミナーも見ました。

Song of the Sea


タッチは優しい2D。
幾何学的なモチーフながらも揺れや輪郭のぼやけがある非常に手描きアニメーションらしいデザイン。
とても好きなタイプの絵でした。
特に冒頭の過去シーンは幻想的なアニメーション。
タイトルの通り曲がカギとなり、海と魔法の物語が展開されていきます。
兄妹、親子愛やそこに関わる謎ときの要素もあり、良いストーリーでした。
しかし、最後の詰めが弱かった印象。フクロウの件があっさり解決されすぎて拍子抜けしました。
辛い感情を解放するとき、辛い感情と共に生きていくという負の面に向き合っていればインサイド・ヘッドを超えるストーリーになっていたかもしれません。インサイド・ヘッド観てないけれど。

The Box Trolls


コララインやパラノーマンのLAIKAによるストップモーションアニメーションについての講義でした。
タイムラプスで切り取るストップモーション撮影風景は面白い。
実際の人形の骨格や、顔パーツを触らせてくれるという貴重な経験ができました。
全てを手作りすることによるリアルさ、そこに加わる3DプリンターやCG技術が、この時代にストップモーションでアニメーションを制作する意義を感じさせてくれました。

映画はその作品に応じた表現方法で作られるべきで、3DCG、2D、ストップモーションなどそれぞれの手法で最適な作品があると思います。
(だからこそ2D全面廃止などは許せません)
今のディズニーにSong of the Seaを作れるような環境があるとは思えませんし、このようなストップモーションもLAIKAを買収でもしない限り無理でしょう。
なんとかこのようなスタジオのアニメーションも日本で稼げるようになってほしいものです。
そういえば、LAIKAの新作は日本が舞台だとか。今度こそ大きく公開されることを願います。

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